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2014/9/25

欧州でidelalisibが慢性リンパ性白血病と濾胞性リンパ腫を適応として承認獲得

大西淳子=医学ジャーナリスト

 米Giliad Sciences社は、2014年9月19日、欧州委員会が同社のidelalisib 150mg錠を、慢性リンパ性白血病(CLL)と濾胞性リンパ腫(FL)の治療に適用することを承認したと発表した。

 CLL治療では、治療歴がある患者にリツキシマブと併用すること、17p欠失またはTP53変異を有し、化学免疫療法が適さない患者には、リツキシマブとともに第1選択薬として用いることが認められた。FL治療においては、2通り以上の治療の経験を持つ難治性患者に単剤適用される。

 idelalisibは、ホスホイノシタイド3キナーゼ(PI3K)デルタに対する特異性の高い阻害薬で、経口投与される。PI3Kデルタは、Bリンパ球の活性化と増殖、生存に必須のたんぱく質で、B細胞性のリンパ腫と白血病の多くにPI3Kデルタの過剰発現が見られている。これを阻害するidelalisibは、CLLや他のB細胞性悪性疾患の患者に、化学療法剤を含まない治療を提供できると期待されている。

 CLLとFLは、ゆっくりと進行する血液がんで、貧血、重篤な感染症、骨髄不全などの生命を脅かす合併症が生じる危険性がある。これらの疾患に対する治療の目標は、全生存期間の延長とQOLの改善におかれる。

 CLLとFL治療の第1選択は化学免疫療法だが、再発しやすく、治療を繰り返す必要があり、そのたびに患者の選択肢は減っていく。また、17p欠失またはTP53変異を有するCLL患者には化学免疫療法は適さないため、別の第1選択薬が必要だ。こうした変異を持つCLL患者の進行は早く、予後は不良であるのに、選択肢は限られている。

 CLLを適応とする承認は主に、無作為化フェーズ3試験(スタディ116)で得られた結果に基づく。この試験は、再発性CLLで標準治療不忍容の患者を220人登録し、idelalisibとリツキシマブまたはリツキシマブのみに割り付けたもので、中間解析で、無増悪生存期間におけるidelalisib併用の優越性が明瞭になったため、試験は早期中止された。無増悪生存のハザード比は0.18(95%信頼区間0.10-0.32、p<0.0001)だった。

 低悪性度の非ホジキンリンパ腫(iNHL)としては最も一般的なFLを適応とする承認は、シングルアームのフェーズ2試験(スタディ101-09)で得られた結果に基づく。こちらは、リツキシマブとアルキル化薬を含む化学療法に反応しないiNHL患者を125人登録して、idelalisibを単剤投与したもの。登録患者のうちの72人がFLで、この集団におけるidelalisibの全奏効率は54%になった。奏効期間については現在も追跡中で、中央値はまだ得られていない。これら臨床試験の結果はNEJM誌2014年3月号に報告された。

 臨床試験でidelalisib群に報告されたグレード3以上の有害事象は、感染、好中球減少症、肺炎、下痢/大腸炎、トランスアミナーゼ値の上昇、発疹、発熱などだった。

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