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2014/9/3

転移性去勢抵抗性前立腺癌に対するcabozantinibのフェーズ3試験で主要評価項目を達成せず

八倉巻尚子=医学ライター

 米Exelixis社は9月2日、転移性去勢抵抗性前立腺癌(mCRPC)に対するcabozantinibのフェーズ3試験COMET-1において、主要評価項目である全生存期間(OS)の有意な延長が認められなかったと発表した。

 COMET-1試験は、ランダム化二重盲検比較試験。治療歴があり、ドセタキセルとアビラテロンおよび/もしくはエンザルタミドによる治療後に増悪したmCRPC患者960人が登録された。

 主要評価項目はOSで、副次評価項目は独立画像評価委員会による骨反応であった。試験の全患者は骨転移を有し、前治療の数やタイプには制限は設けられなかった。患者は、cabozantinib群(cabozantinib 60mg/日)またはプレドニゾン群(プレドニゾン5mg、1日2回)に2:1にランダム化された。最終解析時点で死亡リスクが25%削減(ハザード比0.75)、検出力90%と設定され、それには578イベントが必要としていた。

 試験の結果、OSの統計的有意な延長は認められなかった。cabozantinib群のOS中央値は11.0カ月、プレドニゾン群は9.8カ月だった(ハザード比0.90、95%信頼区間:0.76-1.06、p値0.212)。

 PFS中央値はcabozantinib群が5.5カ月、プレドニゾン群は2.8カ月だった(ハザード比0.50、95%信頼区間:0.42-0.60、p値<0.0001)。安全性のデータはmCRPC患者におけるcabozantinibの既報告と一致していた。

 副次評価項目や探索的評価項目などについては引き続き解析され、今後開催される学術集会で発表される予定。

 COMET-1試験の結果から、Exelixis社は、転移性腎細胞癌に対するcabozantinibの臨床試験METEORや、進行肝細胞癌の試験CELESTIALに財政的資源を集中させるため、労働力を削減する意向を示した。同社はおよそ70%にあたる約160人の従業員を解雇する予定で、リストラ費用はおよそ600-800万ドルと試算している。

 またCOMET-1試験の結果に基づき、mCRPCにおいて疼痛緩和を評価する COMET-2試験の登録は中止した。cabozantinibとアビラテロンの併用療法を検討するランダム化フェーズ2試験など、他社がスポンサーとなっているmCRPCに対する試験も中止する見込み。

 cabozantinibは、MET、VEGFR、RETを含むチロシンキナーゼ活性を抑制する薬剤。米国において、cabozantinibは転移性甲状腺髄様癌の治療薬として承認されている。欧州では、切除不能局所進行もしくは転移性の甲状腺髄様癌に対して条件付き承認されており、cabozantinibの治療にあたっては、RET遺伝子変異の状態が不明または陰性の患者では有用性が低い可能性を考慮する必要があるとしている。

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