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2014/9/1

進行膵癌に対するFOLFIRINOXはファーストライン治療およびセカンドライン治療として有効、血液毒性や感染症には注意を【癌治療学会2014】

森下紀代美=医学ライター

 進行膵癌に対するファーストライン治療およびセカンドライン治療としてのFOLFIRINOX療法は、高頻度に好中球減少がみられ、適切な休薬や減量と感染兆候に注意する必要があるが、有効な治療と考えられる結果が示された。8月28日から30日まで横浜市で開催された第52回日本癌治療学会学術集会で、横浜市立大学附属病院臨床腫瘍科の小林規俊氏が発表した。

 小林氏らは、進行膵癌患者を対象として、2011年6月からセカンドライン治療としてのFOLFIRINOXの有用性と安全性について、フェーズ1/2試験で検討した。さらに2013年3月からは、患者の希望もあり、ファーストライン治療としてのFOLFIRINOXも施行してきた。

 対象は、ファーストライン治療では病理組織学的に膵管癌の確定診断がなされている進行再発膵癌で、前治療が行われていない患者、セカンドライン治療ではゲムシタビンおよび/またはS-1に不応、不耐となった患者とした。いずれもECOG PSは0または1であることとした。

 治療は2週間を1コースとし、ファーストライン治療では、オキサリプラチン85mg/m2、レボホリナートカルシウム200mg/m2、イリノテカン150mg/m2の投与と、5-FU 400mg/m2のボーラス投与を1日目に行い、5-FU 2400mg/m2を46時間かけて持続静注した。セカンドライン治療では、フェーズ1試験の結果から、オキサリプラチン85mg/m2、レボホリナートカルシウム200mg/m2、イリノテカン100mg/m2の投与と、5-FU 400mg/m2のボーラス投与を1日目に行い、5-FU 2400mg/m2を46時間かけて持続静注した。2サイクル以上施行できた患者を評価対象とした。

 セカンドライン治療はフェーズ1/2試験として18人に行われ、このうちイリノテカン125mg/m2は6人、100mg2は12人に投与された。年齢中央値は63歳(範囲:46-68)、膵頭癌5人、膵体部癌9人、術後症例4人だった。PS 0は13人、1は5人だった。前治療期間中央値は4.3カ月、FOLFIRINOXの施行回数中央値は6コース(範囲:2-18)だった。

 セカンドライン治療では部分奏効(PR)が4人(125mg/m2で1人、100mg2で3人)で得られ、全奏効率は22.2%だった。病勢コントロール率(DCR)は61.1%となった。無増悪生存期間(PFS)中央値は2.8カ月、全生存期間(OS)中央値は7.4カ月だった。ファーストライン治療からのOS中央値は12.8カ月となった。

 セカンドライン治療の減量基準として、グレード4の骨髄抑制、グレード3以上の非血液毒性が発現して1週間後も回復しない場合、5-FUのボーラス投与を減らすこととしていた。そのため用量強度は、ボーラス投与の5-FUは33%、その他の薬剤は約75%となった。

 セカンドライン治療ではグレード3または4の有害事象として、好中球減少66.7%、発熱性好中球減少5.6%、胆道感染症11.1%、高血糖11.1%、血栓塞栓症5.6%などが観察された。コリン作動性症候群は全グレードで16.7%に発現した。

 さらにファーストライン治療は16人に行われ、年齢中央値は67歳(範囲:43-78)、膵頭部癌は5人、膵尾部癌は11人だった。PS 0は14人、1は2人だった。FOLFIRINOXの施行回数中央値は6.5コース(範囲:1-22)だった。3人は現在も治療継続中である。

 ファーストライン治療ではPRが5人で得られ、全奏効率は38%だった。DCRは92%となった。PFS中央値は5.2カ月だった。

 ファーストライン治療の減量基準では、イリノテカンを125mg/m2、100mg/m2へと減量することとしていた。用量強度は、ボーラス投与の5-FUは71%、イリノテカンは62%(180mg/m2を100%とした場合)となった。

 ファーストライン治療ではグレード3または4の有害事象として、好中球減少68.8%、発熱性好中球減少18.8%、悪心12.5%、食欲不振12.5%、末梢神経障害6.3%などが観察された。

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