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2014/7/23

NSCLCの術後補助化学療法としてドセタキセルとシスプラチン併用療法の有用性を確認、フェーズ2試験の5年追跡結果【臨床腫瘍学会2014】

八倉巻尚子=医学ライター

 完全切除された非小細胞肺癌(NSCLC)の術後補助化学療法として、ドセタキセルとシスプラチン併用療法は安全に施行でき、良好な無再発割合を示すことが、多施設共同無作為化フェーズ2試験TORG 0503の5年間追跡結果で明らかになった。7月17日から19日まで福岡市で開催された第12回日本臨床腫瘍学会学術集会で、横浜市立市民病院呼吸器内科の下川恒生氏らが発表した。

 対象は完全切除された術後病期IB-IIIAのNSCLC患者。術後10週以内にドセタキセルとシスプラチンの併用療法を3サイクル行う群(DC群)と、パクリタキセルとカルボプラチンの併用療法を3サイクル行う群(PA群)に無作為に分けた。DC群では3-4週おきにドセタキセル60mg/m2を1日目に、シスプラチン80mg/m2を1日目に投与した。 PA群では3-4週おきにパクリタキセル200mg/m2を1日目に、 カルボプラチンAUC6を1日目に投与した。

 2006年4月から2008年7月に国内10施設から111人(DC群58人、PA群53人)が登録された。年齢中央値はDC群63歳、PA群59歳、男性がそれぞれ60%、66%を占め、PS 1の患者が17%、22%、喫煙歴のある患者が70%、76%、IB/IIAの患者が両群とも40%、IIB/IIIAが60%だった。

 主要評価項目である2年無再発生存(RFS)割合は、DC群74.5%(95%信頼区間:68.6-80.4)、PA群72.0%(同:65.7-78.3)であった。5年RFS割合は、DC群58.4%(同:51.4-65.4)、PA群39.9%(同:32.5-47.3)、p=0.104で、2群に有意差はなかったが、DC群で良好な傾向が示された。

 5年生存率は、DC群が66.4%(95%信頼区間:59.0-73.8)、PA群は64.9%(同:58.2-71.6)、p=0.573で、有意差はなかった。

 治療の完遂割合はDC群が93%、PA群は92%とほぼ同じだった。

 有害事象は、白血球減少症がDC群で多かった。グレード3の発熱性好中球減少症はDC群6人、PA群2人だった。非血液毒性ではDC群では消化器毒性が、PA群では感覚神経障害、関節痛、筋肉痛が多く認められた。両群とも治療関連死はなかった。

 これらの結果から、ドセタキセルとシスプラチン併用療法およびパクリタキセルとカルボプラチン併用療法はともに術後補助化学療法として安全に施行できるとした。肺癌診療ガイドラインでは、IB期にはUFT、II-IIIA期にはシスプラチン併用化学療法が推奨されている。今回の試験でドセタキセルとシスプラチン併用療法での無再発割合が良好だったことから、術後補助化学療法としてドセタキセルとシスプラチン併用療法も日本人のデータとして十分な有効性が示されたとした。

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