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2014/7/18

ALK陽性NSCLCの1次治療として、アジア人患者でもクリゾチニブは化学療法よりも無増悪生存期間を延長【臨床腫瘍学会2014】

横山勇生

 ALK陽性非扁平上皮非小細胞肺癌(NSCLC)の1次治療として、アジア人患者においてもクリゾチニブは白金系抗癌剤ベースの化学療法よりも無増悪生存期間(PFS)を有意に延長し、奏効率も高いことが明らかとなった。1次治療としての効果を評価したフェーズ3試験PROFILE 1014のサブグループ解析の結果、示されたもの。7月17日から19日まで福岡市で開催されている日本臨床腫瘍学会で、近畿大学の中川和彦氏によって発表された。

 PROFILE 1014試験は多施設無作為化オープンラベルフェーズ3試験で、進行ALK陽性非扁平上皮NSCLCを対象とし、1次治療としてALK阻害剤のクリゾチニブと標準的な化学療法であるペメトレキセド‐白金系抗癌剤の有効性と安全性を比較する目的で実施された。

 同試験は未治療のALK陽性進行非扁平上皮NSCLC患者を、クリゾチニブ250mgを3週間を1サイクルとして1日2回投与される群と標準的な化学療法を受ける群(3週おきにペメトレキセド500mg/m2とシスプラチン75mg/m2かカルボプラチンAUC5から6を6サイクル以下投与)に1対1に割り付けた。 投薬はRECIST評価で増悪となるか、不耐容の毒性、インフォームドコンセントの取り下げ、死亡のいずれかが起きるまで継続された。維持療法は認められていなかった。両群とも増悪後は、継続またはクロスオーバーが認められていた。また、患者はECOG PS(0/1と2)、アジア人と非アジア人、脳転移の有無で層別化されていた。

 2011年1月から2013年7月までに343人が無作為化され、46%にあたる157人がアジア(日本、韓国、中国、香港、シンガポール、台湾)人だった。アジア人の内訳は中国人38%、韓国人36%、日本人20%、その他6%だった。全体で化学療法に割り付けられた169人のうち、91人(64%)がペメトレキセド/シスプラチン群、78人(46%)がペメトレキセド/カルボプラチン群で、アジア人では89人のうち、35人(44%)がペメトレキセド/シスプラチン群、45人(46%)がペメトレキセド/カルボプラチン群だった。

 主要評価項目は無作為化された患者全部を対象とした、独立画像評価委員会によるRECIST評価でのPFSだった。副次評価項目は奏効率、全生存期間、安全性などだった。

 患者背景に大きな差はなく、クリゾチニブ群の年齢中央値は52歳(22-76)、男性が40%、白色人種が53%、アジア人が45%で、化学療法群の年齢中央値は54歳(19-78)、男性が37%、白色人種が50%、アジア人が47%だった。アジア人に限っても患者背景に大きな差はなかった。

 試験の結果、PFS中央値はクリゾチニブ群が10.9カ月、化学療法群が7.0カ月で、ハザード比0.45(95%信頼区間:0.35‐0.60)、p<0.0001で有意にクリゾチニブ群で長かった。年齢、性別、人種、喫煙歴などに関係なくクリゾチニブ群が良好な結果だった。アジア人に限定するとクリゾチニブ群が13.6カ月、化学療法群が7.0カ月で、ハザード比0.44(95%信頼区間:0.30‐0.65)、p<0.0001で有意にクリゾチニブ群で長かった。

 奏効率も、全体は、クリゾチニブ群が74%、化学療法群が45%で、群間の差は29%(95%信頼区間:20-39)で、有意(p<0.0001)にクリゾチニブ群が良好、アジア人に限定しても、クリゾチニブ群が70%、化学療法群が54%で、群間の差は16%(95%信頼区間:1-31)で、有意(p=0.048)にクリゾチニブ群が良好だった。

 奏効までの期間中央値はクリゾチニブ群が6.1週(2.7‐41.4)、化学療法群が12.1週(5.1‐36.7)、奏効期間中央値はクリゾチニブ群が49.0週(95%信頼区間:35.1‐60.0)、化学療法群が22.9週(95%信頼区間:18.0‐25.1)で、クリゾチニブ群の方が速く深い奏効が得られていた。

 データカットオフ時点では68%の患者が経過観察中で、OS中央値は両群ともに未到達だった。クリゾチニブ群に数字上の改善があり、ハザード比が0.82(95%信頼区間:0.54‐1.26)、p=0.180だった。化学療法群が79%(95%信頼区間:71‐84)となった。化学療法群の70%が増悪後にクリゾチニブの投与を受けていた。

 副作用は全体とアジア人の間に差はなかった。

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