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2014/7/1

進行・再発の結腸・直腸癌へのTAS-102の有効性を証明したフェーズ3試験RECOURSEの詳細が明らかに【WCGC2014】

横山勇生

 進行・再発の結腸・直腸癌患者を対象として行われ、TAS-102が主要評価項目である全生存期間(OS)を有意に延長することを示した国際共同フェーズ3試験RECOURSEの詳細が明らかとなった。6月25日から28日までスペインバルセロナで開催された第16回World Congress on Gastrointestinal Cancer(WCGC2014)で、国立がん研究センター東病院の吉野孝之氏によって発表された。

 TAS-102はトリフルリジン(FTD)とチピラシル塩酸塩(TPI)を配合した経口のヌクレオシド系抗悪性腫瘍剤。FTDはDNAの複製時にチミジンの代わりに直接DNA鎖に取り込まれ、DNAの機能障害を引き起こして抗腫瘍効果を発揮すると考えられている。TPI はFTDの分解に関与するチミジンホスホリラーゼを阻害し、FTDの血中濃度を維持する。

 RECOURSE試験は、無作為割付・二重盲検・プラセボ対照の国際共同フェーズ3試験で、日本の他、北米、欧州、オーストラリアなど13カ国114施設から800人の患者が、2012年6月から2013年10月に登録された。対象は少なくとも2種類以上の標準化学療法(フッ化ピリミジン系薬剤、イリノテカン、オキサリプラチン、ベバシズマブ、KRAS遺伝子に変異のない野生型の場合では抗EGFRモノクローナル抗体)に不応となった治癒切除不能な進行・再発の結腸・直腸癌患者。TAS-102の有効性を検証することを目的に、患者をTAS-102+支持療法群(534人)またはプラセボ+支持療法群(266人)にランダムに2対1に割り付けた。患者にはTAS-102かプラセボを4週間を1サイクルとして、1日目から5日目と8日目から12日目に35mg/m2投与した。主要評価項目はOSだった。患者の3分の1が日本人で、3分の2が西洋人だった。患者背景、患者の疾患の特徴に両群で大きな差はなかった。TAS-102群の17.0%、プラセボ群の19.9%はレゴラフェニブの投与も受けていた。

 試験の結果、観察期間中央値8.4カ月で、TAS-102群のOS中央値は7.1カ月、プラセボ群は5.3カ月、ハザード比0.68(95%信頼区間:0.58-0.81)、p<0.0001で有意にTAS-102群でOSが延長されていた。副次評価項目の無増悪生存期間についても、ハザード比0.48(95%信頼区間:0.41-0.57)、p<0.0001でTAS-102群の方が有意に優れていた。奏効率はTAS-102群が1.6%、プラセボ群が0.4%、疾患制御率はTAS-102群が44.0%、プラセボ群が16.3%だった。OSのサブグループ解析もKRASの状態、地域などに関わらずTAS-102群が優れていた。

 TAS-102の忍容性は概ね良好で、報告された副作用は過去の試験と同様であった。非血液毒性はグレード3のものは4%未満で、グレード4は呼吸困難(0.4%)、発熱(0.2%)、下痢(0.2%)が認められただけだった。血液学的毒性のグレード4で多かったのは好中球減少症(11.4%)だった。

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