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2014/6/5

再発性/難治性CLL患者に対するibrutinib単剤投与はofatumumabに比べ有意な生存利益をもたらす【ASCO2014】

大西淳子=医学ジャーナリスト

 再発性または難治性の慢性リンパ性白血病(CLL)または小リンパ球性リンパ腫(SLL;CLLのサブタイプのひとつ)で治療歴を有する患者を対象とするフェーズ3 RESONATE試験の中間解析結果は、それらの患者に標準的に用いられるofatumumabに比べibrutinibが、無増悪生存期間を有意に延長すること、全奏効率も有意に高いことを示した。経口薬が、再発したCLL患者に対する標準治療を超える生存利益もたらすことを示した初めての試験結果は、米Ohio州立大学のJohn Byrd氏によってASCO 2014で6月3日に報告された。

 今回Ofatumumabと比較されたibrutinibは、経口投与可能な共有結合型のブルトン型チロシンキナーゼ(BTK)阻害薬だ。

 RESONATEは再発性または難治性のCLLまたはSLL患者を対象とする無作為化試験で、2012年7月から2013年5月まで、過去に受けた1回以上の治療が失敗に終わったCLL/SLL患者を登録し、ibrutinib(420mg/日)を進行が見られるまで経口投与、またはofatumumab(初回300mgそれ以降2000mg)を12回静脈内投与、のいずれかに無作為に割り付けた。

 主要評価項目は、独立評価委員会(IRC)の分析による無増悪生存期間(PFS)に、副次的評価指標は、全生存期間(OS)、IRCが評価する全奏効率(ORR)、安全性に設定された。

 391人の患者を登録。年齢の中央値は67歳で70歳以上が40%を占めており、Rai分類の病期がステージIII/IVの患者が57%で、17番染色体短腕(17p)に欠失が見られた患者が32%、プリンアナログ耐性患者が45%いた。

 195人をibrutinibに、196人をofatumumabに割り付けた。前治療歴は、Ibrutinib群が中央値3回、ofatumumab群では中央値2回だった。

 追跡期間の中央値が9.4カ月の時点で分析した。途中で、ofatumumabに割り付けられて進行を経験した57人をibrutinibuにクロスオーバーした。

 ibrutinib群のPFSはofatumumab群に比べ有意に長かった。IRCの分析によると、Ibrutinib群ではnot reached、ofatumumab群では8.1カ月で、ハザード比は0.215(95%信頼区間:0.146-0.317、p<0.0001)。研究者たちの分析ではハザード比は0.133(0.085-0.209)だった。

 IbrutinibによるPFSの延長は、ベースラインの患者特性で層別化した全てのサブグループ(17p欠損患者群とプリンアナログ耐性を示す患者群も含む)に一貫して認められた。

 ibrutinib群のOSにも有意な改善が見られた。クロスオーバーが行われた後の分析で、両群ともに中央値はnot reachedだったが、ハザード比は0.434(0.238-0.789、p=0.0049)になった。

 IRCによる分析ではORR(完全奏効[CR]と部分奏効[PR])はibrutinib群が43%、ofatumumab群が4%(p<0.0001)で、リンパ球増加を伴う部分奏効(PR+L)をORRに加えると、63%と4%になった。研究者たちによる分析ではORRは70%と22%、PR+Lを加えると85%と23%になった

 両群ともに2人の患者がRichter症候群と診断された。

 多く見られた有害事象は、下痢(ibrutinib群の47.7%とofatumumab群の17.8%)、疲労感(27.7%と29.8%)、悪心(26.2%と18.3%)など。心房細動はibrutinib群に多かった(5.1%と0.5%)。大出血はそれぞれ1.0%と1.6%に発生。重症有害事象を1回以上経験した患者は、ibrutinib群が42人、ofatumumab群が30人だったが、有害事象による治療中止は4.1%と3.6%で、ibrutinib群の患者の86%が治療を継続していた。

 得られた結果は、ibrutinibが単剤で、17p欠損、プリンアナログ耐性の患者も含むCLL/SLL患者に利益をもたらすことを指示した。

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