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2014/6/4

ALK陽性非扁平上皮NSCLCの1次治療としてクリゾチニブは化学療法よりも無増悪生存期間を有意に延長【ASCO2014】

横山勇生

 ALK陽性非扁平上皮非小細胞肺癌(NSCLC)の1次治療として、クリゾチニブは白金系抗癌剤ベースの化学療法よりも無増悪生存期間を有意に延長し、奏効率も有意に高いことが明らかとなった。1次治療としての効果を評価したフェーズ3試験PROFILE 1014の結果、示されたもの。5月30日から6月3日までシカゴで開催された米国臨床腫瘍学会(ASCO)で、中国Chinese University of Hong KongのTony Mok氏によって発表された。

 PROFILE 1014試験は、多施設無作為化オープンラベルフェーズ3試験で進行ALK陽性非扁平上皮NSCLCを対象とし、1次治療としてALK阻害剤のクリゾチニブと標準的な化学療法であるペメトレキセド‐白金系抗癌剤の有効性と安全性を比較する目的で実施された。

 2011年1月から2013年7月までに未治療のALK陽性進行非扁平上皮NSCLC患者343人を、クリゾチニブ250mgを3週間を1サイクルとして1日2回投与される群(172人)と標準的な化学療法を受ける群(171人、3週おきにペメトレキセド500mg/m2とシスプラチン75mg/m2かカルボプラチンAUC5から6を6サイクル以下投与)に1対1に割り付けた。 投薬はRECIST評価で増悪となるか、不耐容の毒性、インフォームドコンセントの取り下げ、死亡のいずれかが起きるまで継続された。両群とも増悪後は、継続またはクロスオーバーが認められていた。

 主要評価項目は無作為化された患者全部を対象とした、独立画像評価委員会によるRECIST評価での無増悪生存期間(PFS)だった。副次評価項目は奏効率、全生存期間、患者報告アウトカム(Patient-Reported Outcome:PRO)、安全性だった。安全性の評価は1度でも投薬を受けた患者すべてを対象に行われた。

 患者背景に大きな差はなく、クリゾチニブ群の年齢中央値は52歳(22-76)、男性が40%、白色人種が53%、アジア人が45%で、化学療法群の年齢中央値は54歳(19-78)、男性が37%、白色人種が50%、アジア人が47%だった。

 データカットオフは2013年11月30日。クリゾチニブ群のクロスオーバー前の投与サイクル数は16、化学療法群は6サイクルだった。OS評価のための観察期間中央値は両群とも約17カ月だった。

 試験の結果、PFS中央値はクリゾチニブ群が10.9カ月、化学療法群が7.0カ月で、ハザード比0.45(95%信頼区間:0.35‐0.60)、p<0.0001で有意にクリゾチニブ群で長かった。年齢、性別、人種、喫煙歴などに関係なくクリゾチニブ群が良好な結果だった。

 奏効率もクリゾチニブ群が74%(95%信頼区間:67‐81)、化学療法群が45%(95%信頼区間:37-53)で、群間の差は29%(95%信頼区間:20-39)で、有意(p<0.0001)にクリゾチニブ群が良好だった。奏効までの期間中央値はクリゾチニブ群が6.1週(2.7‐41.4)、化学療法群が12.1週(5.1‐36.7)、奏効期間中央値はクリゾチニブ群が49.0週(95%信頼区間:35.1‐60.0)、化学療法群が22.9週(95%信頼区間:18.0‐25.1)で、クリゾチニブ群の方が速く深い奏効が得られていた。

 データカットオフ時点では68%の患者が経過観察中で、OS中央値は両群ともに未到達だった。クリゾチニブ群に数字上の改善があり、ハザード比が0.82(95%信頼区間:0.54‐1.26)、p=0.180だった。1年生存確率はクリゾチニブ群が84%(95%信頼区間:77‐89)、化学療法群が79%(95%信頼区間:71‐84)となった。化学療法群の70%が増悪後にクリゾチニブの投与を受けていた。

 高率で認められた副作用はクリゾチニブ群が視覚異常(71%)、下痢(61%)、浮腫(49%)、化学療法群が吐き気(61%)、倦怠感(38%)、食欲減退(35%)だった。グレード3/4の副作用でどちらかに2倍以上多い副作用は、クリゾチニブ群がトランスアミラーゼ上昇(14%)、食欲減退、下痢、QT間隔延長(それぞれ2%)、化学療法群は貧血(9%)、血小板減少症(7%)、白血球減少症(5%)、嘔吐(4%)、低ナトリウム血症(2%)だった。

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