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2014/6/2

放射性ヨウ素抵抗性分化型甲状腺癌に対するlenvatinib投与でPFSを延長【ASCO2014】

久保田文=日経バイオテク

 放射性ヨウ素治療に抵抗性となった分化型甲状腺癌を対象としたlenvatinibのフェーズ3試験の結果、無増悪生存期間(PFS)を有意に延長することが示された。5月30日から米シカゴで開催されている第50回米国臨床腫瘍学会(ASCO2014)で、フランス・パリ第11大学ギュスタヴ・ルシー研究所のMartin Schlumberger氏が発表した。

 lenvatinibは、VEGF受容体1〜3、FGF受容体1〜4、PDGFRα、RET、KITに結合する経口のマルチキナーゼ阻害薬。

 フェーズ3試験(SELECT試験)は、多施設無作為化二重盲検プラセボ比較試験。放射線療法が無効で測定可能病変を有し、独立した放射線医によって過去13カ月以内に進行が確認された分化型甲状腺癌を対象に実施された。1剤以内であれば、過去にVEGFまたはVEGF受容体を標的とする治療歴があっても登録可能とした。

 対象となった392人は地域、VEGFまたはVEGF受容体を標的とする治療歴、年齢で層別化され、261人がlenvatinib群に、131人がプラセボ群に割り付けられ、毎日24mgが経口投与された。独立した放射線医によって病勢の進行が確認されるまで投与が継続された。主要評価項目はPFS。副次評価項目は全生存期間(OS)、奏効率、安全性。

 PFS中央値は、lenvatinib群で18.3カ月、プラセボ群で3.6カ月となり、lenvatinib群で有意に延長した(ハザード比0.21、99%信頼区間:0.14-0.31、p<0.0001)。奏効率は、lenvatinib群で65%、プラセボ群で2%だった。lenvatinib群の奏効期間中央値はまだ到達しておらず、奏効が得られた患者の75%は奏効が9.4カ月超継続している。

 治療関連有害事象と報告されたものはlenvatinib群で97%に、プラセボ群で60%に認められた。lenvatinib群において高い頻度で見られた有害事象は、高血圧(68%)、下痢(60%)、倦怠感(59%)、食欲不振(50%)、吐き気(46%)。うち重篤な有害事象が51%を占めた。lenvatinib群では有害事象を理由に減量(68%)や休薬(82%)、投与の中止(14%)を行ったケースもあった。死亡に至った有害事象はlenvatinib群で8%(20人)、プラセボ群で5%(6人)。このうち試験研究者によって治療関連死と報告されたのは、lenvatinib群で2%(6人)、プラセボ群0人で、lenvatinib群の6人は、肺塞栓症1人、出血性脳卒中1人、全般的な健康悪化による死亡が4人だった。ただし、Schlumberger氏は、治療関連有害事象は用量調整や薬物治療により管理可能と考えられるとした。

 Schlumberger氏は、「効果出現までの期間の中央値は2カ月程度。投与開始から早期に効果が表れる印象だ。全奏効率も高く、非常に有用だと考えている」と話している。

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