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2014/5/31

局所腎細胞癌に対するパゾパニブを用いたネオアジュバント療法で安全に腎部分切除術が施行可能に【ASCO2014】

加藤勇治

 未治療の局所腎細胞癌で、いくつかの条件により腎部分切除術が適していると考えられる患者に対し、パゾパニブを用いたネオアジュバント療法は安全に腫瘍縮小が得られ、腎全摘除術を回避し腎部分切除術が施行可能だったことが示された。5月30日から米国シカゴで開催されている第50回米国臨床腫瘍学会(ASCO2014)で、米Cleaveland ClinicのAdriana Alvarez氏が発表した。

 近年、腎細胞癌患者においても腎機能をできるだけ維持するため、腎部分切除術に対する期待が高まっているが、腫瘍サイズや腫瘍の位置により常に施行可能とは限らない。

 そこで同グループは、未治療の局所腎細胞癌を対象に、パゾパニブを用いたネオアジュバント療法の効果について検討した。

 対象としたのは、片腎もしくは両側性腎癌または慢性腎臓病(CKD、GFR<60mL/min)であり、腎全摘除術を行うとeGFRが30mL/min未満になると考えられる場合、もしくは腫瘍が腎血管に近接し腎部分切除術による死亡率リスクが30%以上の場合、Renal Nephrectomy Score(RNS)が10-12の場合のいずれか1つ以上があてはまる患者。これらの患者における、パゾパニブを用いたネオアジュバント療法(術前化学療法)について検討を行った。

 腎部分切除術は、腫瘍縮小が得られ適格と術者が判断した段階で行われた。

 24人が対象(標的腫瘍数は27)となり、男性比率83%、年齢中央値64歳、PSが0だったのは70%、1が30%、淡明細胞癌が96%だった。Nephrometry Scoreが11だったのが最も多く48%、次いで10が19%、9が15%、12は7%だった。RNSが7未満のLowだったのは4%、7-9でIntermediateだったのが22%、10-12のHighだったのが74%だった。登録時eGFRが60mL/min/1.73m2以上だったのは46%で、30-59mL/minは46%、30mL/min未満が8%だった。腫瘍径中央値は7.3cm(範囲2.3-10.7)だった。

 24例のうち90%は腎部分切除術を施行できた。2例は腎全摘除術を必要とした。標的腫瘍の93%は縮小しており、腫瘍縮小中央値は−1.6cm(範囲−3.8-+0.5)で、登録時からの相対的減少率は−27.4%(範囲−41.9-+6.3)だった。

 腎切除後のGFRの変化率の中央値は−20.8%(範囲−92.3-+41.1)だった。Nephrometry Scoreは腫瘍の81%で減少しており、RNSは43%で減少した。

 予期せぬ術後合併症やパゾパニブに関する有害事象は認められなかった。

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