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2014/5/14

ASCO、癌患者の肥満に適切に対処するための医師と患者向けのリソースを提供

大西淳子=医学ジャーナリスト

 米臨床腫瘍学会(ASCO)は、2014年5月12日、医師による、癌患者の肥満に対する適切な介入を助けるため、また、癌診断後の患者に体重管理の重要性を伝え、患者自身が健康な生活習慣を身につけて継続することを容易にするための新たなリソースを公開した。

 肥満は乳癌や大腸癌、高悪性度前立腺癌などの発症と悪化にかかわることが知られている。ASCOは、肥満関連の癌のリスクを低下させ、並行して、肥満の癌患者と担当医が必要とする、減量のための教育とツールを提供する義務を負っていると考えており、新たなツールは、肥満関連の癌の罹患を減らし、肥満した癌患者の転帰を向上させるためのASCOの努力の一環として作成された。

 米国の成人の約3人に2人は過体重または肥満だ。しかし、肥満が癌発症に関係することはあまり知られていない。先の調査では、肥満と癌の関係を知っていたのは米国民の10人に1人未満、という結果が得られている。

 肥満は癌患者のケアにおいて、重要な問題になりつつある。肥満は癌患者の転帰不良に関係しているからだ。肥満が治療の副作用を増し、再発と死亡のリスクを高めるといった報告が蓄積されつつある。また、癌診断後の体重増加が転帰不良に関係することを示唆したデータもある。

 医師向けの「Obesity and Cancer: A Guide for Oncology Providers」と、患者のための「Managing Your Weight After a Diagnosis of Cancer: A Guide for Patient and Families」は、ASCOが招集した、ASCOのPrevention and Survivorship Committees、ASCOに所属するがん専門医の一団、それ以外の肥満患者に対する指導の専門家が、共同で作成したものだ。

 新たなリソースは、体重にかかわらず、すべての癌患者が望みうる最善の転帰を取り得るよう設計された。その中で提供されているのは、以下のような情報とツールだ。

 肥満と転帰不良の関係を示すエビデンスの説明 / 肥満または過体重の癌サバイバーが、減量し、より活動的な毎日をすごすために役立つリソースとサービスの利用を支援する医療従事者に向けた提案 / 患者が直面する一般的な課題に関する、医師と患者の有効なコミュニケーションの実施を助けるツール / 行動カウンセリング、リハビリサービス、医学的介入などの肥満関連のケアに関する医療保険の保証範囲と償還に関するガイド / 医療費負担適正化法(Affordable Care Act)を通じて利用可能な肥満関連サービスの詳細 / 関連する診療ガイドラインや、米国の癌サバイバーが健康なライフスタイルを維持することを助けるプログラムなどの、広範なリソースへのリンク、など。

 ASCOは、今年後半にこの領域に関する方針を発表、肥満関連領域の研究者を集めたサミットを開催して、今後行うべき研究を明らかにすると同時に、優先順位付けも行う計画だ。また、がん専門医の養成過程に体重管理に関する項目を加えて、将来的には、癌患者の治療に当たるすべての医師が肥満関連の問題に適切に対応できるようにする計画だという。 

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