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2014/3/25

ASCO、早期の乳癌患者に対するセンチネルリンパ節生検ガイドラインを改訂

大西淳子=医学ジャーナリスト

 米臨床腫瘍学会(ASCO)は、2014年3月24日、センチネルリンパ節生検の早期乳癌患者への適用に関するガイドラインを改訂、新たな勧告を「Sentinel Lymph Node Biopsy for Patients with Early-Stage Breast Cancer: American Society of Clinical Oncology Clinical Practice Guideline Update」としてJournal of Clinical Oncology誌で同日公表した。

 乳癌患者の予後予測における最も重要な決定要因はリンパ節転移の有無とその範囲であるため、リンパ節の評価が欠かせない。ASCOが最初のガイドラインを2005年に公表して以降に臨床試験で得られたエビデンスは、より多くの患者に対するこの診断技術の適用を支持していた。腋窩リンパ節郭清は侵襲性が高いだけでなく、疼痛や腕のしびれ、リンパ浮腫など長期にわたる副作用の原因になる可能性がある。リンパ節に転移があっても、より少ない数のリンパ節を取り除くだけで済むセンチネルリンパ節生検は、正しく適用すれば乳癌患者の生活の質を改善できる。

 ガイドラインの改定に当たって、ASCOは、腫瘍内科、病理学、放射線腫瘍学、腫瘍外科などの専門家を招集し、2004年2月から2013年1月までにMedlineで公表された文献の系統的レビューを行い、それらが提示していたエビデンスに基づいて勧告を改訂した。

 改訂版は以下の3つの勧告を修正している。
・センチネルリンパ節に転移が無い女性に腋窩リンパ節生検を行うべきでは無い。
・乳房温存療法と全乳房放射線照射が予定されている患者のセンチネルリンパ節1-2個に転移が見られても、腋窩リンパ節郭清は行うべきでは無い。
・乳房切除術を受ける女性のセンチネルリンパ節に転移が見つかった場合には、腋窩リンパ節郭清が利益をもたらすかも知れない。

 また、センチネルリンパ節生検の適応に関する項目も、コホート研究と/または非公式な合意に基づいて修正された。
・センチネルリンパ節生検は、手術可能な乳癌で多中心性乳癌の腫瘍を持つ患者、と/または、非浸潤性乳管癌で乳房切除術を受ける予定の患者、と/または、乳癌歴と/または腋窩手術歴を有する患者、と/または、術前化学療法を受けた患者には利益をもたらすかも知れない。
・サイズの大きな腫瘍または局所進行性の浸潤性乳癌(サイズはT3/T4)、と/または、炎症性の乳癌、と/または、乳房温存療法の適用が計画されている非浸潤性乳管癌、と/または妊娠している患者には、センチネルリンパ節生検を行うべきでは無い。

 改訂版のガイドラインは、より多くの早期乳癌患者が安全に腋窩リンパ節郭清を回避できるようにするだろう。一方でASCO委員会は、一部の症例については先の勧告を改訂するために十分なエビデンスが得られなかったことから、外科医その他の医療従事者と個々の患者の間で、治療の選択肢について理解し、合意を形成する必要があると述べている。

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