このページの本文へ

がんナビ

がんナビについて

がん患者さんとその家族のために、がんの治療や患者さんの日々の生活をナビゲートします。

がん種から情報を探す

  • 乳がん
  • 肝がん
  • 大腸がん
  • 腎がん
  • 胃がん
  • 肺がん
  • 食道がん
  • 前立腺がん
  • 子宮頸がん
  • 膵がん
  • 卵巣がん
  • その他のがん

News ニュース

ニュース一覧へ

新着一覧へ

ニュース

2014/2/7

日本人淡明腎細胞癌へのファーストラインはスニチニブの方がソラフェニブよりもPFSがより長い傾向【ASCO-GU2014】

横山勇生

 日本人の淡明腎細胞癌に対して、ファーストラインとして投与する場合、スニチニブの方がソラフェニブよりも無増悪生存期間(PFS)がより長い傾向があることが明らかとなった。特定の患者群では有意にスニチニブの方が長かった。ファーストラインとしてスニチニブを選択した場合とソラフェニブを選択した場合のそれぞれのPFSを比較した、国内の多施設無作為化オープンラベルフェーズ3試験CROSS-J-RCCの結果、示されたもの。1月30日から2月1日まで米国サンフランシスコで開催された2014Genitourinary Cancers Symposium(ASCO-GU2014)で、山形大学の冨田善彦氏によって発表された。

 CROSS-J-RCC試験は未治療の測定可能病変(RECIST v1.1)を有する淡明細胞腎細胞癌(RCC)患者を、MSKCCリスク分類、腎摘出術の有無、施設で層別化して、スニチニブを1日50mg4週間投薬して、2週間休薬することを繰り返す群(スニチニブ群)と、ソラフェニブ400mgを1日2回投与する群(ソラフェニブ群)に無作為に割り付けた。

 国内39施設で124人が登録され、120人(スニチニブ群57人、ソラフェニブ群63人)が評価可能だった。主な患者背景はfavorable risk患者がスニチニブ群が21%、ソラフェニブ群が22%、安定した脳転移のある患者が8.8%と1.6%、腎摘出術を受けた患者が88%と89%だった。

 試験の結果、PFS中央値はスニチニブ群が8.7カ月、ソラフェニブ群が7.0カ月で、ハザード比0.67(95%信頼区間:0.42-1.08)、p=0.0983で有意ではないが、スニチニブの方が長い傾向があった。

 原発巣がcT1かcT2の患者では、PFS中央値はスニチニブ群が11.9カ月、ソラフェニブ群が6.5カ月で、ハザード比0.30(95%信頼区間:0.13-0.66)で有意にスニチニブ群が長かった。診断時に転移がない患者では、PFS中央値はスニチニブ群が14.9カ月、ソラフェニブ群が7.5カ月で、ハザード比0.46(95%信頼区間:0.22-0.98)で有意にスニチニブ群が長かった。favorable risk患者ではPFS中央値はスニチニブ群が31.2カ月、ソラフェニブ群が6.2カ月で、ハザード比0.25(95%信頼区間:0.07-0.87)で有意にスニチニブ群が長かった。脳転移がない患者でも、PFS中央値はスニチニブ群が11.6カ月、ソラフェニブ群が7.0カ月で、ハザード比0.41(95%信頼区間:0.36-0.98)、p=0.038で有意にスニチニブ群が長かった。脳腫瘍の存在は安定状態にあっても予後不良因子だった。

 奏効率はスニチニブ群が35.3%、ソラフェニブ群が27.8%で有意差はなかった(p=0.407)。全生存期間中央値は未到達だった。

 ファーストライン治療期間中に多く認められた副作用(全グレード)は、手足症候群(スニチニブ71%、ソラフェニブ86%)、甲状腺機能低下症(70%、33%)、倦怠感(60%、42%)、高血圧(57%、44%)、下痢(23%、41%)だった。

 富田氏は「今回の試験結果から、全てにおいてスニチニブが良いというわけではなく、今後どういった患者にどの薬剤を投与すれば良いかを検討するスピンオフ研究を計画している」と語った。

この記事を友達に伝える印刷用ページ