このページの本文へ

がんナビ

がんナビについて

がん患者さんとその家族のために、がんの治療や患者さんの日々の生活をナビゲートします。

がん種から情報を探す

  • 乳がん
  • 肝がん
  • 大腸がん
  • 腎がん
  • 胃がん
  • 肺がん
  • 食道がん
  • 前立腺がん
  • 子宮頸がん
  • 膵がん
  • 卵巣がん
  • その他のがん

News ニュース

ニュース一覧へ

新着一覧へ

ニュース

2011/12/13

少量の飲酒も乳がんのリスクを増やす

清野 仁輿=エディター・ライター

 習慣的な飲酒は少量でも乳がんのリスクを増やすことを示唆する米国ハーバード大学のWendy Y. Chen 氏らの研究結果が、Journal of the American Medical Association誌11月2日号に掲載された。

 これまでに、多量の飲酒と乳がんのリスクの関連は報告されているが、少量から適度の飲酒の影響については明らかではなかった。また、40歳までの若い時期の飲酒が、その後の飲酒習慣に関係なく、40歳以上の中高年期の乳がんのリスクにも影響することも分かった。

 同研究では、28年間追跡された10万5986人の女性のデータを用いて、乳がんのリスクと成人後の飲酒習慣との関係を分析した。対象者はナース健康研究と呼ばれる大規模疫学研究の登録者で、1980年の研究開始時には34〜59歳だった。飲酒習慣は若年成人期に加えて追跡期間に8回評価した。2008年までの追跡期間に7690 人が浸潤性乳がんの診断を受けた。

 分析の結果、少量の飲酒習慣であっても乳がんのリスクは、わずかだが統計的有意に上昇することが分かった。

 1週間にワインをグラス3〜6杯飲むような「少量から適度の」飲酒習慣(1日当たりのアルコール量で5.0〜9.9g)を持つ女性は、全く飲酒をしない女性と比べて、乳がんのリスクが15%上昇した(95% 信頼区間1.06-1.24)。

 飲酒量が増加するとリスクも増加した。1日にワインをグラス2杯以上飲むような「多量の」飲酒習慣(1日当たりのアルコール量で30g以上)の場合は、全く飲酒しない女性と比べて、乳がんのリスクが51%増えた(95% 信頼区間1.35-1.70)。

 さらに18〜40歳の若い時期と、40歳を超えた中高年期に分けて分析すると、両方の期間の飲酒がともに独立して乳がんのリスクに強く関連することが分かった。40歳までの若年期の飲酒習慣と乳がんのリスクとの関係は、その後の飲酒習慣で調整後にも、40歳以降もそのまま継続した。

 また、飲酒頻度の増加だけではなく1度に多量の飲酒をすることも、累積の飲酒量で調整後にも、乳がんのリスクの増加に関連した。

 「乳がんのリスクと飲酒との関連についてはまだ解明されていないが、飲酒が血流中のエストロゲン濃度に影響を及ぼしている可能性がある」とチェン氏は説明する。

 さらに女性に対しては、「少量から適度の飲酒は、乳がんのリスクをわずかに増やすことが示唆されたが、一方で心血管疾患の予防効果があるとされる。飲酒に関する選択にあたっては、この利益とリスクのバランスをよく比較検討するべきだ」とアドバイスしている。

この記事を友達に伝える印刷用ページ