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2011/9/14

リンパドレナージに術後リンパ浮腫の予防効果なし

リンパ節郭清を受けた乳癌患者160人を対象とした無作為化試験の結果

大西 淳子=医学ジャーナリスト

 腋窩リンパ節郭清を受けた乳癌患者に用手的リンパドレナージを約20週行っても、リンパ浮腫の累積罹患率は減らないことが、ベルギーLeuven大学病院のNele Devoogdt氏らが行った無作為化試験で明らかになった。論文は、BMJ誌電子版に2011年9月1日に掲載された。

 乳癌で腋窩リンパ節郭清を受けた女性の12〜26%、多い報告では70%に、術後12カ月時点でリンパ浮腫が発生している。腋窩リンパ節郭清を受けた乳癌患者にリンパ浮腫が発生した場合の治療法については、様々な研究が行われてきたが、予防法の効果を検証した無作為化試験はこれまでなかった。

 そこで著者らは、リンパ浮腫の治療に広く用いられる用手的リンパドレナージのリンパ浮腫予防効果を調べるため、無作為化単盲検試験を行った。

 ベルギーのLeuven大学病院で、07年10月から09年2月までに乳癌の手術が予定され、片側の腋窩リンパ節郭清が必要と推定された患者のうち、実際にリンパ節郭清が行われた患者160人を登録した。このうち79人を、リンパドレナージ群、81人を対照群に割り付けた。リンパドレナージ群にはリンパ浮腫予防ガイドラインに基づく日常的な注意事項の順守を指示し、予防に役立つといわれる運動療法を実施したほか、標準的な用手的リンパドレナージを約20週実施した。対照群にはリンパドレナージを除く治療を行った。

 リンパドレナージ以外の治療は、術後速やかに開始し、6カ月間継続した。日常的な注意事項は、できるだけ以前と同じように腕を使う、腕を締め付けない、腕が重いと感じたら高い位置に持ち上げる、重い物を持たない、高温や低温を避ける、皮膚のケアを行う、体重増加を避ける、など。

 運動療法は、当初、30分のセッションを週2回実施。肩を動かすほか、筋肉と瘢痕組織の柔軟性を高める運動などを行った。肩の可動域が大きくなった時点で週1回に減らし、その後は2週間に1回、維持的な指導を行った。

 リンパドレナージは腋窩ドレーン抜去から1週間後に開始した。開始時期の中央値は術後5週間で、それから1回30分のセッションを計40セッション実施した。開始時点では週1回、その後週3回まで頻度を増やし、終盤には再び週1回まで減らした。

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