このページの本文へ

がんナビ

がんナビについて

がん患者さんとその家族のために、がんの治療や患者さんの日々の生活をナビゲートします。

がん種から情報を探す

  • 乳がん
  • 肝がん
  • 大腸がん
  • 腎がん
  • 胃がん
  • 肺がん
  • 食道がん
  • 前立腺がん
  • 子宮頸がん
  • 膵がん
  • 卵巣がん
  • その他のがん

News ニュース

ニュース一覧へ

新着一覧へ

ニュース

2011/7/26

がん登録データを初公開、病院や地域による治療法選択の差が明らかに

福島安紀=医療ライター

国立がん研究センター内で開催された第4回都道府県がん診療連携拠点病院連絡協議会。

 第4回都道府県がん診療連携拠点病院連絡協議会(議長:国立がん研究センター理事長の嘉山孝正氏)が7月25日、国立がん研究センター内で開催され、院内がん登録の病院別データの公開が最終的に了承された。これを受けて国立がん研究センターは、がん情報サービスのホームページで、登録された患者数や治療法の病院別、都道府県別データを公開した。病院別の集計値の公表は初めて。

 「がん診療連携拠点病院院内がん登録2008年全国集計報告書」として公開されたのは、2008年に359施設でがんと診断された42万8196例についての情報で、病院別データは部位別登録数、部位・ステージ別登録数、部位・治療法別登録数など。

 例えば、肺がんの病期別症例割合を見ると、I期の患者の割合が59.8%、IV期が12.1%の施設もある一方で、I期が23.4%、IV期が50.0%の施設もあるなど、ばらつきが見られる。進行がんの治療にも力を入れている施設なのかを見極める目安になりそうだ。

 また、都道府県別に早期がんの治療法別登録数が公開され、同じ乳がんの0〜II期でも、治療法の選択には地域差が見られた。病期だけでは治療方針の差は分からないものの、乳がんは早期でも手術と放射線や薬物治療を組み合わせるのが標準的だ。しかし、手術のみが40%を超える県もある。また手術+放射線+薬物治療の組み合わせが最も多かったのは石川県で56.6%、逆に最も少なかったのは鳥取県で15.0%と、大きな差が出た。

 25日の同協議会で、国立がん研究センターがん対策情報センターがん統計研究部の祖父江友孝部長は、「情報を公開することで、がん治療の均てん化につなげたい」と話した。
 「がん登録の精度を高めるためには、患者の予後を知る住民基本台帳の照会が必要だが、全く応じない市がある」「住民基本台帳の照会をする度に情報料を取る自治体がある」。各拠点病院の代表者からは、個人情報保護法の壁に阻まれ、患者の予後調査が難しい現状の改善を訴える声が相次いだ。

 こういった実態を受けて、国立がん研究センターは、厚生労働省の委託で「院内がん登録予後調査支援事業」を実施し、47都道府県94施設の2007年症例(27万6216例)の予後調査を行う方針を示した。がん登録のための予後調査に非協力の自治体、住民票の照会が有料の自治体は市町村名を公表するという。また、協議会の中に新たに「がん登録部会」を設置し、院内がん登録の精度の向上と全国集計の活用をさらに強化する方向性が打ち出された。

この記事を友達に伝える印刷用ページ