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2011/7/20

食品やサプリメントからの葉酸摂取は大腸がんリスクを下げる

清野 仁輿=エディター・ライター

 ビタミンB群の1つである葉酸の総摂取量(食品とサプリメントからの摂取量)の増加によって、大腸(直腸結腸)がんのリスクを下げることができるという可能性が、10万人近くの人々を対象とした研究によって示された。米国がん協会のVictoria Stevens 氏らの研究結果が、Gastroenterology誌2011年7月号に掲載された。

 米国では1998年に食品への葉酸の栄養強化が義務付けられて以降、葉酸の高用量摂取者が増えている。多くの栄養強化食品や各種サプリメントには合成の葉酸が添加されており、これらの葉酸を含むサプリメントの使用者も増加している。

 この研究は、がん予防研究II栄養コホートの登録者 9万9523人(男性4万3512人、女性 5万6011人)のデータを使用して、葉酸の栄養強化の義務化後の期間における、葉酸のタイプ別の摂取量と大腸がんのリスクの関係を調べた。

 9万9523人のうち、1023人が1999〜2007年の間に大腸がんの診断を受けた。

 葉酸の栄養強化が始まってから最初の2年間は、葉酸摂取の大腸がんのリスクへの影響はみられなかったが、2002年以降になると、葉酸の高用量摂取が大腸がんのリスクの低下に関連していることが分かった。

 天然の葉酸と合成の葉酸のそれぞれの摂取量、および両方の葉酸の総摂取量に基づいて5群に分けて比較すると、葉酸の総摂取量が最大の群は、最小の群と比べて、大腸がんのリスクが統計的有意に19%低かった。また、統計的有意には至らなかったが、天然葉酸の摂取量の最大群は大腸がんのリスクが14%低く、合成葉酸の摂取量の最大群はリスクが16%低かった。

 これらの結果は、天然と合成の両タイプを合わせた葉酸の総摂取の増加が、大腸がんのリスク低下につながることを示唆している。

 これまでに行われた多くの疫学研究で、葉酸の高用量摂取と大腸がんのリスク低下との関係が示されている。しかし合成の葉酸については、天然の葉酸と異なった影響を生化学プロセスに与えて発がんを促進する可能性を示唆する研究結果があり、その効果については意見が分かれていた。

 Stevens氏は「今回の研究は、非常に多量の葉酸を摂取した多くの人々を含むが、これらの人々において大腸がんのリスクの増加は認められなかった。合成葉酸を含む栄養強化食品またはサプリメントの摂取が大腸がんのリスクを増加させるという証拠は全くない」と述べている。

 なお、天然の葉酸は、ホウレン草やブロッコリー、枝豆などの緑葉野菜やレバーに多く含まれている。

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