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2011/7/1

がん対策推進基本計画の全体目標、見直しが必要か

厚労省が目標達成度の最新データを発表

福島安紀=医療ライター

第21回がん対策推進協議会でがん対策推進基本計画の進捗状況を厚生労働省が報告

 国のがん対策推進協議会が6月29日、東京・霞が関で開かれ、2007年度から始まったがん対策推進基本計画の進捗状況を厚生労働省が報告した。同計画の目標達成度は、昨年6月の中間報告でも公表されたが、来年度から始まる次期計画策定へ向け、厚労省が最新のデータを発表したものだ。

 発表によると、09年の75歳未満の年齢調整死亡率(単位は人口10万対)は、ベースラインである05年の92.4から84.4に8ポイント減少。このままのペースで減少すれば、全体目標(10年以内に達成)である「75歳未満の年齢調整死亡率の20%減少」を達成できる見通しだという。

 これについて委員からは、「死亡率減少の前提になっていた、がん検診受診率などがあまり向上していないにも関わらず、20%減少を達成できるということは、そもそも目標値自体を見直す必要があるのではないか」との意見が出された。

 一方、個別目標である「未承認薬のドラッグ・ラグ解消」に関しては、新薬が使えるようになるまでの期間が、09年度は米国に比べて2.0年(申請ラグ1.5年+審査ラグ0.5年)の遅れがあったと報告。ベースラインの06年の2.4年(申請ラグ1.2年+審査ラグ1.2年)から審査ラグは改善したものの、申請ラグは反対に長くなっていた。

 また、「在宅医療」についても、がん患者の在宅での死亡割合は09年、自宅7.4%(05年時点より1.7ポイント増)、老人ホーム0.9%(同0.4ポイント増)、介護老人保健施設0.3%(同0.2ポイント増)で、それほど増えていない。委員からは「在宅医療の推進は、患者の在宅死が目的ではない。在宅での死亡割合とは別に、在宅医療の質を評価する指標づくりが必要」との声が上がった。

 がん難民をなくし、切れ目のない医療を提供するために、「5年以内に、我が国に多いがんに関する地域連携クリティカルパス(地域連携パス)を整備」するという目標については、5大がん(肺がん、胃がん、肝がん、大腸がん、乳がん)すべての地域連携パスを作成済みのがん診療連携拠点病院は30.7%。一部のがん種のみ作成の病院は52.8%にとどまっている(共に10年9月現在)。

 「地域連携パスを作成している病院でも、実際にはパスがほとんど活用されていない。治療病院を退院した後、行き場がなくさまよう患者も多い。パスを作ることが目的になってはいけないのではないか」と指摘する委員もいた。

 次回協議会では、次期計画の初年度に当たる12年度予算概算要求に盛り込む重点項目についても話し合われる見込みだ。

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