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2011/4/7

5年間のタモキシフェン治療の有効性、長期追跡でも確認される

清野 仁輿=エディター・ライター

 早期の乳がんで手術治療を受けた後に、5年間のタモキシフェン治療を完了した女性は、術後2年間でタモキシフェンを中断した女性と比べて、乳がん再発や心疾患による死亡がかなり少なくなる――。そんな研究結果を、イギリスCancer Research UK and University College London Cancer Trials CentreのAllan Hackshaw氏らが、Journal of Clinical Oncology誌電子版に2011年3月21日付で発表した。

 5年間のタモキシフェン治療は乳がん患者の生存率を高めることは知られている。この研究は、10年以上という長期の追跡によって、2年間と5年間のタモキシフェン治療の効果を比較した初めての大規模臨床試験だ。

 対象は、50〜81歳の手術可能な早期の乳がん患者で、1987〜97年に2年間の術後タモキシフェン治療(20mg/日)を受けた3449人。これらの患者を、タモキシフェン治療を2年間で中止する群とさらに3年間(計5年間)続ける群に無作為に分け、2010年4月までの生存と再発を比較した。

 追跡期間に1103人が乳がん再発を経験し、755人が乳がんで死亡した。621人が心筋梗塞などの心血管疾患イベントを起こして、236人がその結果として死亡した。

 治療開始から15年間で、5年間のタモキシフェン治療を受けた群では、2年間で中止した群と比べて、乳がんの再発が患者100人当たり5.8人少なかった。また対側乳がん(最初の乳がんとは反対側の乳房に発生する乳がん)のリスクが30%減少した。さらに50〜59歳の女性では、5年間の治療を受けた群は2年間の治療群に比べて心血管疾患イベントが35%少なく、心血管疾患による死亡も59%減少した。60歳以上の女性ではこの差は非常に小さくなり、統計学的有意に至らなかった。

 「乳がんの診断を受けた女性は、タモキシフェンを5年間服用することが推薦されているが、2〜3年で中止する女性も少なくない」とHackshaw氏は言う。しかし「推薦される5年間のタモキシフェン治療を完了することは、再発や対側乳がんのリスクを低減して、特に50〜59歳の女性で心血管疾患のリスクとそれによる死亡リスクも下げる」と語っている。

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