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2011/3/31

新規乳がん患者数は年間6万人超の可能性、温存率は6割台で定着

佐原加奈子

 わが国の新規乳がん患者数は年間6万人を超える可能性があることが明らかになった。また、乳房温存率は6割程度で定着しており、乳房再建率は1割にとどまることも示された。これは、日経BP社が発行する年刊誌『「乳がん」かも、といわれたら――乳がんの最適治療2011〜2012』が実施した「乳がん診療に関する実態調査」(調査協力:テクノアソシエーツ)で明らかになったもの。
 
 調査対象は、全国のがん診療連携拠点病院、大学医学部・研究所付属病院、全国がんセンター協議会の加盟病院、日本乳癌学会認定・関連施設、乳腺専門医のいる医療機関など合計1062施設。2010年12月〜2011年1月に記入式のアンケートを郵送、520施設から回答を得た(回答率49%)。
 
 調査の結果、回答医療機関における2009年1年間の新規乳がん患者の合計は5万2508 例だった。「患者数の多い施設がアンケートに応じたと考えても、(回答率49%から考えて)5万例は多い。日本では1年間に4万〜5万人が乳がんになるとされているが、実際は6万人を超えている可能性がある」と東北大学大学院医学系研究科教授の大内憲明氏は述べている。

 術式別に見ると、乳房切除術が1万7022例、乳房温存術が2万8580例、その他が6906例。2009年1年間の乳房温存率は63%、2010年上半期(1〜6月)も同率だった。日本乳癌学会の「全国乳がん患者登録調査報告」では、2006年次症例において乳房温存率は既に57.9%に到達、ごく最近発表された2008年次症例が同59.7%であることから、この数年、温存率は6割程度で推移しているようだ。

 京都大学医学部附属病院乳腺外科教授の戸井雅和氏は「米国を筆頭に、世界的に温存率がやや下がりはじめ、再建率が増えている。日本は人工物再建が保険適用ではないことなどもあり、再建率がなかなか伸びない」と話す。

 2009年1年間の乳房切除術後の再建率は10%(1万7022例中の1781例)。一方、乳房切除術後に再建を行ったケースが1例もない「再建率ゼロ」の医療機関は全体の58%と約6割を占めている。調査回答においても「再建を行うゆとりもスペースもない」という声が上がっているという。

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