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2011/2/18

一部の早期乳癌ではセンチネルリンパ節転移陽性でもリンパ節郭清不要

大西 淳子=医学ジャーナリスト

 郭清群と郭清なし群の患者の臨床特性と腫瘍の特性は同様だった。

 郭清群の患者は中央値17個(四分位範囲13〜22個)のリンパ節の切除を受けた。郭清なし群から切除されたリンパ節は中央値2個(四分位範囲1〜4個)だった。それらの中で、組織学的に癌の存在が確認されたリンパ節の数は両群ともに1個(四分位範囲1〜2個)だった。

 郭清群から切除されたリンパ節を対象に転移の有無を調べたところ、27.3%においてセンチネルリンパ節以外にも転移が認められた。4つ以上のリンパ節が転移陽性だったのは13.7%だった。

 追跡期間の中央値は6.3年で、その間に94人(郭清群が52人、郭清なし群42人)が死亡した。5年全生存率は、郭清群が91.8%(95%信頼区間89.1%-94.5%)、郭清なし群が92.5%(90.0%-95.1%)。5年生存の未調整ハザード比は0.79(90%信頼区間0.56-1.10)、適用された術後補助療法の種類と年齢で調整したハザード比は0.87(0.62-1.23)で、いずれもあらかじめ設定されたマージンを超えず、リンパ節郭清ありに対する郭清なしの非劣性が確認された。

 著者らはさらに、ホルモン受容体の過剰発現の有無などに基づいて患者を層別化し、サブグループ解析も行ったが、ハザード比に有意な変化は見られなかった。

 5年無病生存率は、郭清群82.2%(78.3%-86.3%)、郭清なし群83.9%(80.2%-87.9%)で、未調整ハザード比は0.82(0.58-1.17)、調整ハザード比は0.88(0.62-1.25)となった。

 外科的合併症の発生率を比較したところ、創感染、腋窩漿液腫、知覚異常、リンパ浮腫は郭清群に有意に多かった(P<0.001)。

 病期がT1〜T2で乳房温存療法、全乳房照射、術後補助療法が適用される早期乳癌患者については、センチネルリンパ節生検で転移陽性リンパ節が2個以下ならリンパ節郭清は不要であること、生存期間短縮なしにQOL向上が望めることが示された。

 原題は「Axillary Dissection vs No Axillary Dissection in Women With Invasive Breast Cancer and Sentinel Node Metastasis: A Randomized Clinical Trial」、概要は、JAMA誌のWebサイトで閲覧できる。

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