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主治医、緩和ケアチーム、精神腫瘍医に相談を

 うつ病になると、不安や落ち込みといった心の症状だけではなく、体がだるい、疲れやすい、食欲がない、といった身体的な症状が現れます。それをがん治療の副作用と勘違いして、治療を中止してしまう人も少なくないようです。うつ病自体が治療への意欲を低下させてしまう場合も。つまり再発の不安から来る心の病を治すことが、がんの再発予防にも欠かせないといえます。

 しかし残念ながら、がん患者の心の治療を専門に行う精神腫瘍医(サイコオンコロジスト)は、日本ではまだ不足しています。本誌が全国の医療機関を対象に2011年末に行ったアンケート調査でも、精神腫瘍医がいる医療機関は20%にすぎません。

 どこに相談すればいいかが分からなくても「悩みや不安、落ち込んだ気持ちなどあれば、まずはなんでも主治医に伝えて」と保坂さん。院内外のサイコオンコロジー外来を紹介してもらうことも可能でしょうし、がん診療連携拠点病院などでは、精神科医を含む医師、看護師、薬剤師、臨床心理士やソーシャルワーカー、栄養士などで構成する「緩和ケアチーム」がサポートしてくれます。

 緩和ケアというと、終末期の肉体的・精神的苦痛を取り除くことに重点を置いた治療やケアを思い浮かべるかもしれませんが、今の緩和ケアは違います。「早期の段階から、病気によって起きる問題に対応する医療と定義されます」(保坂さん)。精神腫瘍医や緩和ケアチームは、再発の不安を抱える人の、強い味方になってくれるはずです。

 初発治療のときと同様、一人で悩まず、誰かに相談することが大切です。

(2013年2月8日更新)