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薬剤選択には閉経の確認が重要

 閉経したかどうかがはっきり分からない場合は注意が必要です。抗がん薬の治療によって月経が止まり、そのまま閉経してしまう人もいますが、しばらくして月経が戻る人もいます。そうした人は、卵巣で女性ホルモンが作られているわけですから、アロマターゼ阻害薬の適応ではありません。

 血中のエストロゲン濃度を調べるなどして、閉経をきちんと確認しましょう。閉経が確認できるまではタモキシフェンによる治療が必要です。

再発後は薬剤を変える、最後は抗がん薬も

 ホルモン受容体陽性乳がんなら、再発後もやはりホルモン療法を検討します。閉経前か後か、術後薬物療法中の再発かどうかによっても異なりますが、薬剤を変更したり、組み合わせて使ったりします。

 どの薬も効かなくなった場合や、命にかかわるような転移がある場合などは、抗がん薬療法に切り替えます。

 2011年には、新しいホルモン療法薬としてフルベストラント(商品名フェソロデックス)という注射薬が登場しました。この薬は、従来の抗エストロゲン薬の作用に加え、エストロゲン受容体を減らす作用も持っています。現時点での適応は閉経後の進行・再発乳がんです。

主な副作用は、更年期のような不調

 ホルモン療法中は、体内のホルモン環境が変わる影響で、ホットフラッシュ(ほてり、のぼせ、発汗)や気分の落ち込み、イライラといった更年期の不調に似た症状が出ることがあります。

 ホットフラッシュはホルモン療法の副作用としては、最も一般的なものです。ホルモン療法を受けている乳がん患者さんの過半数が経験する症状とされています。多くの患者さんで徐々に症状が軽減するので、軽度であれば経過観察となります。

 このほかには、性器出血、骨や関節、筋肉などの痛みやこわばりを感じる人もいます。

 治療期間が長いだけに、症状は軽めでもつらく感じることもあるでしょう。下図の対処法を参考にして副作用と上手くつきあっていくと同時に、我慢せずに医師や看護師に相談を。

 また、ホルモン療法を受けている間は、太りやすかったり、シミや肌あれが生じやすくなります。普段の生活では、バランスのよい食生活と適度な運動、紫外線対策などを心がけてください。

(2013年2月8日更新)