乳がん百科TOPページ

治療にかかる医療費や、家族の問題も相談可能

 治療中の「医療費」については、どれくらいの費用が必要かという目安を示すほか、医療費軽減のために利用できる社会保障制度などを紹介。

 「健康保険の高額療養費制度は、所得区分によって限度額が異なるので、限度額の確かめ方を具体的に教えることも。また医療費が支払えないといった場合は、健康保険組合の貸付制度など、対応策となる情報を紹介します」(樋口さん)

 また、「医療費だけでなく、仕事が継続できなくなり生活費にも困窮する場合には、状況によっては生活保護を申請できる場合もあります。収入あるなしに関係なく、体の状態によっては障害年金が受給できる場合もあるので、相談してみましょう」と大沢さん。

 さらに最近増えている相談が、親や夫、子どもにがんのことをどう伝えるかといった「家族の問題」。「親に病気を伝えない人もいますが、親に知られないように振る舞うことも、大きなストレスに。気兼ねなく治療に臨めるように病名や治療の見通しを伝えては、とアドバイスすることもあります」(大沢さん)。

 子どもにも、病気をきちんと伝えたほうがいいと大沢さんは話します。家族でがんと向き合うことは、患者の力にもなります。

 がん相談支援センターを利用するときは、特別な準備は不要ですが、受付時間は確認しておくと確実です。専任相談員が席を外すこともあるので、対面相談は予約をしておくと安心。

 相談支援センターは、迷えるがん患者と家族にとって心強い存在ですが、相談支援センターが行うのは「情報を整理し、相談者が治療などの“次のアクション”を起こすための支援」と樋口さん。納得できる医療機関や治療法を選ぶのは、あくまでも患者自身です。より良い選択をし、安心して治療を続けるためのガイド役として、上手に活用してください。

各医療機関の支援窓口情報
名称や支援の体制などは医療機関によって異なる場合も
 がん相談の受付窓口は、医療機関により「相談支援室」「がん診療相談室」などと呼ばれることも。地域性や医療機関の組織などにより、業務内容や支援の体制が異なることもありますが、治療についての情報や社会生活上の困りごと、心の問題などについて相談できる点は同じ。「乳がん診療に関する全国調査2012」で紹介する医療機関の約半数は、自院の患者やその家族でない人からの相談も受け付けています。個別の受け入れ状況は各施設の欄に掲載しています。また全国の「がん相談支援センター」の情報は、下のウェブサイトも参考に。

写真は国立がん研究センター中央病院1階にある「相談支援センター」。

全国のがん相談支援センター情報はこちらへ!
がん情報サービス ganjoho.jp
ウェブ上の「相談支援センターを地域別一覧から探す」という項目から、全国の都道府県別の相談支援センターのある病院と対応時間、相談方法、問い合わせ先などが一覧できます。