皆さんは「うんもれ」の経験がありますか? 言わずもがなかもしれませんが、うんもれとはトイレ以外の場所でうっかり「大」を漏らしてしまうこと。人生で一度は経験してもおかしくないこの「うんもれ」、Cadetto.jp管理人見習いの筆者にも経験がありますが、どうやって乗り越えればいいのでしょうか。

腸うんもれマネジメントで「正しい対策方法を知ろう」と説く裴英洙氏

 今回は、日本うんこ学会のニコニコ腸会議から、「腸うんもれマネジメント」についてご紹介します(他にはこんなコンテンツも→今年も巨大直腸異物論文が炸裂!)。このセッションでは、大便を漏らしそうになった時、どう対応すればいいのか、医業経営コンサルタントの裴英洙氏が、マネジメントの視点から解説しました。

 裴氏はまず、「うんもれは怖くない」と断言。私たちはなぜ、漏らすことを怖がってしまうのでしょうか? それは「うんもれのことを正しく理解していないからだ」と続けます。下の図をご覧ください。

裴氏が説明する「うんもれ」2軸マップ

 裴氏作成のこの図は、縦軸に「漏れたものは液体か固体か」、横軸に「漏らした場所は私的か公的か」を取っています。世のうんもれは、この図のどこかに含まれ、漏れや重複のない分析(MECE)が可能とのことです。裴氏はこの図を示しながら「うんもれにとって一番大切なのは、何を、どこで、漏らしたか」であると説きました。その上で、「怖いうんもれと怖くないうんもれの違いをしっかり理解し、適切な対処をするべき」と話します。

 上図の4つの区画のうち、左上は「ネタとして笑い飛ばせば大丈夫」ゾーン、左下は「トイレを目指してその場から急いで逃げろ」ゾーン、右下は「うんもれの事実を隠してトイレに行け」ゾーンです。「この3区画は怖くないうんもれである」。裴氏はキリリと解説しました。

 唯一最大の危険区画が、右上の「液状のものを公の場で漏らした場合」であることは論を待たないでしょう。ただし、多くの場合、刺激物の食べ過ぎやお酒の飲みすぎを控えるなどしてリスク管理できれば、この恐怖も克服できると結論付けました。

 ところが、こうしたリスク管理を試みても、うんもれを回避できない人がいます。「そうした場合は病気が隠れている可能性がある。そうであれば、治療が必要だ」と裴氏は説明しました。つまり、便失禁を引き起こす病気、過敏性腸症候群IBS)の可能性があるのです。

ひょっとしてそのうんもれ、病気かも?
 IBSは、下痢と便秘を頻繁に繰り返す疾患です。ここで、IBSに詳しい消化器内科の田中由佳里氏が登場し、解説を始めました。

「便失禁をカミングアウトしやすい社会に!」と力説する田中由佳里氏(左)

 田中氏はまず「IBS患者は意外にも多い。実際に漏れてしまうまではいかなくとも、日本人の5〜6人に1人が罹患しているとされている」と話しました。特に女性は便通の問題を恥ずかしいと感じて、周囲に話すことができず、1人で悩むケースが多いそうです。IBSの症状は、3カ月以上にわたって腹痛が続き、下痢または便秘が繰り返すというもの。しかし、排便が済むと腹痛が治ってしまう上に、腸そのものは異常を示さないため、内視鏡検査でも発見が難しいそうです。

 患者本人が話さない限り気付くことが難しいというのも、この疾患の特徴です。恥ずかしがって話すのを躊躇する人が多いため、発見が難しくなっているそうです。田中氏は、「IBSで悩む人を救うには、日本全体が便失禁をカミングアウトしやすい社会になることが大切だ」とまとめました。

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