みなさんこんにちは、Cadetto.jp管理人の増谷です。昨年に引き続き、今年もニコニコ超会議2016にて、日本うんこ学会によるニコニコ腸会議が開催されました。今回は、昨年も話題を集めた「愛すべきおバカ論文Collection 2016」の様子をお届けします(日本うんこ学会については、こちらを参照)。

 「論文というと難しいイメージがあるが、治療方法が変わるほどのインパクトをもたらすような論文はごくわずか。これまで日の目を見なかった論文を取り上げることで、論文は限りなく自由なものだということを示していきたい」――。昨年同様、日本うんこ学会会長の石井洋介氏(消化器外科医)が趣旨を説明して、イベントはスタートしました(関連記事)。

質が高い(?)サイズ比較のエビデンス
 「ランダム化比較試験(RCT)をメタ解析して得られた結果は、医療界においてもとても質が高いとされている」(石井氏)というメタアナリシス論文。ここで最初に取り上げた論文も、メタアナリシス論文でした。タイトルは、「Am I normal? A systematic review and construction of nomograms for flaccid and erect penis length and circumference in up to 15,521 men.」。タイトルの通り、何をメタ解析しているかと言うと…ずばり、男性器のサイズ。観察研究を集め、1万5521例をメタ解析した結果、平均は弛緩状態で9.16±1.57cm、勃起状態で13.12cm±1.66cmだったことが明らかとなりました(Veale D, et al. BJU Int. 2015 Jun;115:978-86.)。

 なお論文では、身長とサイズには関連性があったものの、人種差は見られなかったとまとめています。これに対し、日経メディカルでもおなじみの医業経営コンサルタントで医師の裴英洙氏は、「男性の心の叫びを科学した感じの研究だが、長さだけで体積を比較していない点は欠点といえる」と指摘。石井氏も「単軸だけで語るべきではない」と同調しました。

「腸は第二の脳」?
 次に挙げられたのは、腸会議にふさわしい「Normal gut microbiota modulates brain development and behavior.」という腸内フローラ腸内細菌叢)に関する論文です(Diaz Heijtz R, et al. Proc Natl Acad Sci U S A. 2011;108:3047-52.)。

 この論文は、「腸内フローラが脳の発達や行動を規制する」ということを示唆しているものです。まず、一般的な腸内細菌を持つ(SPF)マウスと、腸内細菌を持たない(GF)マウスを用意。その行動を観察し、比較すると、GFマウスはSPFマウスに比べ楽観的で大胆な行動を取ることが分かりました。また、他のマウスとコミュニケーションが取れず、非社会的行動を取る傾向もあったと報告されています。

 このように、腸内細菌を持つマウスと持たないマウスとで行動に大きく違いが表れたことから、香川大学の細菌学者である米田早織氏は「腸と脳が密接に影響を及ぼし合っているのではないか。最近のホットトピックである『腸脳相関』のデータなのではないか」とまとめました。この結果について裴氏は、「腸脳相関については、まだ分からないことも多いが、問題行動が多い人が身近にいたら、『あの人は腸内フローラが乱れているんだな』と考えることで許せるかもしれない。自分の心のマネジメントとしてはアリ」とまとめました。

 この他、恋愛における告白の正否の規定因子に関する研究や、女性の下着のカップ数と肩こりの関連を調べた論文などが取り上げられました。