入力する言葉の揺れにも対応するよう、同義語の紐付けを念入りに行ったといいます。例えば、検索窓に「吐いた」と入力すると、「吐血」「嘔吐」の2種類の症状が、「胸が痛い」と入力すると、「胸の前側の痛み」「胸の横側の痛み」「乳房の痛み」の3種類が出てきます。言葉を統一することで、状況を正確にくみ取ろうとしています。尿の色が赤っぽいと患者が感じたとき、「血尿」と入力するかもしれません。しかし、尿の色が赤くても血尿とは限らないため、入力する症状としては「尿の色の変化」という表現に変えられます。

 また、症状のところに「高血圧」といった疾患名を入れる人も多いのだとか。その場合は、MEDLEYの「高血圧」のページが直接お勧めされます。

 検索時には、その疾患の発生頻度や重要度、緊急度、症状との関連性などを評価。検索結果が表示される順序は、「単純な加点式などではなく、かなり複雑なアルゴリズムで行っています」(石井氏)。「医療者が鑑別を思い浮かべる時の頭の中に近づけたと思う」と胸を張ります。 この表示順序は、沖山氏いわく「知っておいてほしい順」とのこと。「頻度は低くても、致命的な疾患については知っておいてほしいし、その逆もある」と説明します。

MEDLEY医学監修の沖山翔氏

 重大疾患が表示されやすくなっていることで、非医療者のユーザーからは「いきなり心筋梗塞のような疾患が表示されてびっくりした」という意見もあるとのことですが、石井氏は「使い勝手はユーザー目線で、結果は医療者が見逃したくないと思う疾患などが残るよう、医療者目線に寄せたつもりなので、それで良いと思っている」と言います。「診断前からその疾患に関する知識があれば、副作用が強くてもしっかりと治療したいのかなど、個人の環境や価値観にもっと合わせた提案ができる」と沖山氏。初対面の人同士でも共通の話題があれば盛り上がるように、MEDLEYの疾患情報を通じて医療者は伝えるべきことを伝えやすくなり、患者の納得度も上がることを期待しています。