2日間に掛けて行われた「女子トイレの時間」では、ブース内への「男子」立ち入りが原則禁止となったことも手伝って、かなりざっくばらんな女子トークが繰り広げられました。登壇したのは、東京女子医科大学東医療センターの医師である遠藤彩奈氏と薬剤師の浅川裕香子氏、香川大学の細菌学者である米田早織氏、外科医のM氏、日経メディカル記者の私、増谷彩です。加えて、性別のないトイレの妖精(ウンログ社長田口敬氏)、うんこ学会会長であるため特別に入場を許された外科医の石井洋介氏が登壇しました。

生理中の便の悩みに登壇者陣がお答え
 最初の質問は、「生理のときにお腹がゆるくなるのをどうすればいいですか」というもの。妖精は、「ウンログの利用者も生理中は下痢気味になるとよく報告している」と納得。遠藤氏も「私も女性なので理解できる」と共感しつつ、「ホルモンのリズムのせいなので仕方ないことではありますが、生活に支障を来すほどつらければ医療機関に相談してほしい」と回答しました。

1日目の登壇者たち。左から、外科医の石井洋介氏、トイレの妖精(ウンログの田口敬氏)、香川大学の細菌学者である米田早織氏、東京女子医科大学東医療センターの遠藤彩奈氏、薬剤師の浅川裕香子氏。

 関連して米田氏が「普段はなかなか医療機関に行く時間が取れない人が薬でなんとかしたい場合はどうすればいいですか?」と聞くと、浅川氏が「抗便秘薬には腸の蠕動を改善するタイプと、便を柔らかくするタイプのものがある。便秘のタイプに合わせた処方が必要なので、薬剤師にも相談してほしい」と答えました。

便が3日以上出ないのは日常茶飯事…、これって病気?
 「便が3日間出ないというのは私にとっては普通のことなんですが、これって病気なんでしょうか」――。こう悩む女性には、石井氏が「医学的には3日間出ないと便秘となるが、つらさがないのであれば無理に出す必要はない。周期的に排便できているなら問題はない」と回答しました。妖精は、「ウンログのデータでは、20日周期で排便するという女性もいる」と驚きのデータを披露しました。

 ここで遠藤氏が「普段は毎日出ている人が、急に1週間くらい出なくなってしまったらどうすればいいのか」と聞くと、石井氏が「便が急に出にくくなったり、いつもと違うという人は医療機関に相談した方がいいかもしれない。いつもと違うことに気が付くには通常の状態を知っておくことが必要なので、ウンログやうんコレなどで平常時から便の記録を付けておくことが有用」と観便の意義を訴えました。

本当に便秘に“効く”食べ物って?
 さらに遠藤氏が「便秘に悩んでヨーグルトを食べている人もいると思うが、この効果って実際どうなんでしょうか」と質問。米田氏が、「メリットはあると思うが、人によってヨーグルトがいいのか、その他の食べ物がいいのかは違う」と回答。浅川氏が「腸内細菌を活性化することが期待されるので効果はあると考えられる」とコメントすると、米田氏は腸内細菌叢のバランスを改善するような微生物自体を指すプロバイオティクスと、腸内の微生物の栄養源になってヒトの健康増進に寄与するものを指すプレバイオティクスの違いについて触れ、「両方をバランス良く摂取したほうが大きな効果が期待できるかもしれない」と提案しました。

2日目の登壇者たち。左から、米田氏、日経メディカルの増谷彩、外科医のM氏、トイレの妖精、石井氏。

 2日目にも「便秘を解消するには何を食べればいいのでしょうか」という質問が。増谷は「まずは自分の便秘の種類を知らないと良かれと思って摂取した食べ物や薬剤が逆効果となる場合もある。大腸の蠕動運動が弱い弛緩性、直腸で便が停滞する直腸性、ストレスなどが原因の過敏性腸症候群IBS)のどれに自分が当てはまるのか、医療機関に相談すべき。朝起きて、コップ1杯の水を取るのは良い習慣に見えるが、IBSの場合さらに苦しくなってしまう可能性もある(関連記事)」とお話ししました。

 さらにM氏が、「食物繊維を取るにしても、便を軟らかくする水溶性の食物繊維と、水分を含んで膨らむ不溶性の2種類がある。例えば、便は出るけど軟らかいという人の場合は、ゴボウなど不溶性の食物繊維を取るように心がけると改善されるかもしれない。どちらかだけを取っても便秘の解消にはつながりにくいので、両方をバランス良く取ることが重要」とコメントしました。

 今回お伝えした以外にも、会場や画面の向こう側から多くの質問が寄せられ、女性同士の気軽な雰囲気のなか、たくさんのお悩みが解決されました。登壇者もブース内参加者も(ほぼ)女性のみで、学会会期中最も華やかなムードが漂う時間となりました。

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