日本うんこ学会医学監修の外科医、石井洋介氏(関連記事:石井氏の「あの頃の私」)。

 みなさんこんにちは、Cadetto.jp管理人の増谷です。今回も、「ニコニコ超会議2015」で行われた日本うんこ学会の内容の一部をお届けします。

 2日目となる26日午前は、日本うんこ学会協賛企業による「リアルうんこ学会」が開催されました。最初に登壇したのは、日本うんこ学会医学監修の外科医、石井洋介氏です。大腸癌で毎年4万人が亡くなることを示し、「大腸癌はほとんど症状がないままステージが進んでいってしまい、気付いたときには助からなくなっていることがある」と訴えました。まずは、症状が進む中で急に便秘になったり便が細くなったり、血便が出るといった便の変化に気が付くことが重要です。

 記事「『日本うんこ学会』はムーブメントを起こせるか」でご紹介した通り、石井氏、そして日本うんこ学会が腸内細菌を美少女キャラクターに擬人化し、観便報告をすることでレアなキャラクターと出会うためのガチャガチャを回せるゲーム「うんコレ」を開発した背景を語りました。「日本はフリーアクセスで、具合が悪くなればすぐに病院に行ける環境がある。そのために、健診など予防に関するヘルスリテラシーが高くない人が多い」と指摘する石井氏。今回ニコニコ超会議に出展した目的についても、「ゲームができたタイミングで『こんなゲームを作りました!』と言っても一時的に話題になるだけで終わってしまう。年に1回とか、定期的に啓蒙できる場所が必要だと考えた」と強調しました。

介護業界から大きな期待を寄せられる排泄予知端末
 排泄予知ウエアラブル端末「DFree」を開発するトリプル・ダブリュー・ジャパン社長の中西敦士氏が開発経緯について説明しました。米国留学をしていた際に、突然の便意に襲われもらしてしまったという中西氏。精神的ショックが大きく、便を漏らす恐怖で外出しづらくなってしまったという原体験を話します。そんなとき、排泄の管理は介護者にとっても大きな労力が必要で、高齢者用のおむつが小児用のおむつの需要を上回ったというニュースを耳にした中西氏。「介護者も大変だが、便を漏らす本人はもっと大変。できれば漏らしたくないし、おむつを着けるようになるのも抵抗がある」と考えた中西氏は、「おむつ(diaper)をフリーにする」という意味を込め、DFreeを開発することにしました。

排泄予知ウエアラブル端末の「DFree」。

 DFreeは、下腹部に超音波センサーを搭載した端末をジェルパッドで貼り付けると、膀胱や前立腺、直腸をモニターし、あとどれくらいの時間で便や尿が排泄されるかを予知する仕組みです。スマートフォンアプリと連動し、「現在、○%溜まっています。○分後にトイレの時間がきます」という通知がくるのだそう。特に介護業界での活用が期待されています。今は開発中とのことで、尿と水分量の多い便を見分けたり、便の固さを感知するところを課題として進めているそう。既にクラウドファンディングサイトのREADYFORにて先行予約を開始しており、実現は近そうです。

ペット用ウンログ、腸内細菌解析サービスも実現間近!
 前回の対談に登場いただいた排便記録アプリ「ウンログ」をウンログ社長の田口敬氏や、サイキンソー社長の沢井悠氏も登壇しました。

 ウンログは、既に30万人のユーザーを獲得していますが、今年はユーザー100万人を目指すと宣言しました。前回の取材時にも検討していたペット用のウンログや、小児用のウンログについても開発が進んでいる模様です。「犬の場合は肉食なので便が小さい方がいいなど、人間と違うポイントもある」と語る田口氏。愛犬家の心をつかむ内容になりそうです。

 サイキンソーは、腸内細菌叢をDNA解析し、細菌の組成を調べて生活習慣病リスクの判定や、健康状態への影響評価などを実施すること。「飲み会1回程度のコスト」(沢井氏)で腸内細菌叢全体を調べられるよう、夏から秋のサービス開始に向け開発を進めているといいます。沢井氏は、「便を採取するだけで調べられるのは非侵襲だし比較的簡便。検便のようなキットを作りたい」と展望を語りました。

 この4社に加え、ファシリテーターに裴英洙氏が登壇して、「腸うんこサミット」が開催されました。裴氏の問いかけに4社がそれぞれ答える形式で進みました。ここでは石井氏が「体温は平熱が分かっているから高熱だと分かる。なので普段から自分の便に好意と敬意を持って『平便』を知ってほしい」と呼び掛けます。他の3社も、「自分の腸内細菌はずっと体内にいるもので、身体の一部でもある。もっと愛着を持ってほしい」(沢井氏)など、とにかく自分の便に興味を持ってほしいと訴えました。

左から、ファシリテーターの裴英洙氏、石井氏、ウンログの田口敬氏、トリプル・ダブリュー・ジャパンの中西敦士氏、サイキンソーの沢井悠氏。

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