2つ目は、家族を気使う母親リディア(ホープ・デイヴィス)と、食事中も携帯電話が手放せないほど多忙な弁護士である父親リッチ(ジェイソン・ベイトマン)、長女のアビー(ヘイリー・ラム)、長男のベン(ジョナ・ボボ)からなる一般的な家庭が舞台です。何の問題もないと思っていた家族に、同じ学校のジェイソン・ディクソン(コリン・フォード)がささいなきっかけから始めた嫌がらせによって、ベンが自殺未遂まで追い詰められ、意識不明となる事件が起こります。

 多忙な父親であるリッチは、息子の自殺の原因が全く思い当たりません。静かに息子に寄り添うリディアとは対称的に、その謎を突きとめようと奔走します。一方、罪の意識におびえ始めたジェイソン。ジェイソンの父マイク(フランク・グリロ)は、元刑事で、厳しくしつけることが愛情と考える父親です。ジェイソンの母親である妻を亡くしてからは、息子のために時間を使えるよう、インターネット上の事件専門の探偵をしていました。物語は、加害者であるジェイソンと、被害者のベンの2組の家庭の問題を描き出します。

 「宇宙人ポール」や「モンスター上司」など、コメディ映画への出演が多いジェイソン・ベイトマンですが、今回のシリアスな演技は高く評価されています。

 最後のストーリーの主人公は、野心家のテレビリポーター、ニーナ・ダナン(アンドレア・ライズブロー)です。違法ポルノサイトで働く少年カイル(マックス・シエリオット)が衝撃的な告白をするインタビュー撮影に成功し、大きな評価を得ることができました。信頼関係を築くためにカイルとやりとりを重ね、個人情報は絶対にもらさないことを約束していたニーナ。しかし、この約束を守りきることが難しい状況に追い込まれていきます。果たしてニーナの選択は?ちなみに、デザイナーのマーク・ジェイコブスがこの映画で俳優デビューを果たしています。

 友人関係、夫婦の問題、親子の問題、罪悪感、孤独、偽善、後悔など、多くの葛藤を露わにしながら進むストーリー。それでも、それぞれの物語がクライマックスをむかえるラストシーンでは、やはり「無償の愛」という言葉があるように、憎悪には限界があり、愛情は無限なのだなぁと思わされる映画です。


『ディス/コネクト』
(c) DISCONNECT, LLC 2013

5月24日(土)より 新宿バルト9他にて公開

配給 クロックワークス

PG-12指定