こんにちは!Cadetto.jp管理人の増谷です。本格的に寒くなってきましたね。最近は、毎朝コート選びに迷う毎日です。奥の手である“一番暖かいコート”をいつ出すか…。冬用コートを着たら汗ばむほど暑かったり、秋用コートを着たら寒さに震えることになったりと、気温に振り回される毎日を送っています。さて、そんな寒い季節に、心温まる映画の紹介です。

 今回紹介するのは、サンダンス映画祭を始め、数々の映画祭で観客賞や主演男優賞などを受賞、アカデミー賞とゴールデングローブ賞にもノミネートされていた作品、「セッションズ」です。日本では初公開となります。

身体障害者の性をテーマにした作品「セッションズ」 (C)2012 TWENTIETH CENTURY FOX

 日本のみでR18となったこの作品、テーマはずばり、「身体障害者の性」。6歳でポリオにかかったことが原因で、首から下が動かなくなったマーク・オブライアンの実話から生まれた物語です。

 普段の生活は、ベッドに横たわったまま。移動するときも、ヘルパーの手を借りつつ、ベッドごと動きます。さらに重度の呼吸障害から、在宅時や睡眠時は「鉄のベッド」と呼ぶカプセル型呼吸器の中で過ごします。そんなマークですが、性格はいたってポジティブ。カリフォルニア大学を卒業し、ジャーナリストとして自活しています。

6歳でポリオにかかり、首から下が動かなくなったマーク・オブライアンは、実在したジャーナリスト(1999年に49歳で死去)。彼を演じるのは、ジョン・ホークス (C)2012 TWENTIETH CENTURY FOX

 そんなとき、障害者のセックスについての原稿依頼を受けたマーク。障害者が実体験を語る取材を進める中で、マークはそれまで考えたこともなかった世界に接することになり、「愛する人に触れたい」という思いを抱くようになります。

 その後、セックス・セラピストに問い合わせ、女性と深い関係を持てるよう心身共に導いてくれる「セックス・サロゲート(代理人)」という職業の女性シェリルを紹介されたマークは、とまどいながらも彼女の「セッション」を受けることにします。マークと、彼を見守る周囲の人々との日常が映し出されます。

 マークを演じるのは、俳優やミュージシャンとして活躍するジョン・ホークス。マークの良き相談相手であり、聖職者としてはあまりに大胆なアドバイスを与えることもあるブレンダン神父は、「ファーゴ」でアカデミー賞助演男優賞にノミネートされたウィリアム・H・メイシーです。

教会を訪れ、セッションの内容を詳細に語るマークを優しく励ますブレンダン神父。演じるのはウィリアム・H・メイシー (C)2012 TWENTIETH CENTURY FOX

 シェリルを演じるのは、「ツイスター」や「恋愛小説家」で高く評価されたヘレン・ハント。シェリルも実在する人物で、ヘレン・ハントとの対面も果たしたそうです。

 心理学者、指導者、雇われたセックスパートナーという多くの役割を持つセックス・サロゲートは、多くの人にとって馴染みが少なく、誤解されやすい職業です。想像も付かない職業ではありますが、シェリルは私生活では既婚で、子どももいるごく一般的な生活を送っており、1つの職業として「天職だ」と語っています。映画では、「セッション」の後に毎回、シェリルが自宅でマークについて身体的な考察や、心理的な分析をする様子が描写されています。

「セックス・サロゲート(代理人)」のシェリルを演じたヘレン・ハント (C)2012 TWENTIETH CENTURY FOX

 「セッションズ」は、2013年12月6日から順次公開。数々の名作を生み出した「FOXサーチライト・ピクチャーズ」が、創立20周年となる2014年を記念し、「もう一度観たい!」という名作や話題作を劇場で上映するプロジェクトの第一弾となります。日本はもちろん、世界的にもほとんど紹介されることのないセックス・サロゲートという職に就く女性と、身体障害者の性。興味を持たれた方は、ご覧になってみてください。



映画『セッションズ』(原題:The Sessions)
12月6日(金)新宿シネマカリテほか、全国順次ロードショー
配給:20世紀フォックス映画

※本作はR18指定作品です