クラッシャー上司を目前にしたとき、サンドバッグにならないようにするには、事前に対処法を知っておく必要がある。

 クラッシャー上司からのダメージを最小限にとどめる最善策は、うまく受け流すこと。そのための具体的な方法は次の4つだ。(1)クラッシャー上司であることを見極めレッテルを貼る、(2)同じ境遇・立場の若手医師と連携する、(3)怒られても真に受けずに損得感情で動く、(4)時には素直に愚痴を言い、鬱憤を吐き出す─。こうした対処法を駆使して、若手同士でガス抜きしよう。

これが「クラッシャー上司」だ!

〔1〕レッテルを貼り適度な距離感を保つ
 クラッシャー上司には、人格を否定したり、執拗に粗探しをして叱責をするなど様々な特徴があるが(上図)、見極めのポイントの1つは、「部下(若手医師)を褒めているところを見たことがあるかどうか」と豊後荘病院の鈴木瞬氏は指摘する。

 面と向かって部下を褒める上司は少ないだろうが、叱責ばかりで長所を見ようとしない上司もそれほど多くはないはず。不幸にもそんな上司に当たったら、まずは「クラッシャー上司」と心の中でレッテルを貼る。そう認識するだけでも、なぜ怒られるのか、なぜ人格を否定するような発言をされるのかと悩まずに済む。

 クラッシャー上司は、大きく3つのタイプに分けられる。部下や後輩を思うままにコントロールしようとする「干渉型」、気分の浮き沈みが激しい「感情型」、つい手が出る「乱暴型」だ。一度レッテルを貼ったら、どのタイプなのかをさらに見極めようと少し離れて観察するだけで、自然と適度な距離が保てるようになるだろう。

〔2〕若手同士で危機回避ネットワークを構築
 「あの先生はお腹がすくと怒りやすい」「出勤する前に○○を済ませておかないと機嫌が悪くなる」といった情報を共有することも有用だ。

 「それぞれが怒られた際の情報を共有しておけば、その後に誰かが無駄に怒られる機会は減る。こうした情報を、先輩医師が後輩に伝えていけば、被害は少なくなり、結束を広げることができる」と産業医大の菅健太郎氏は話す。こうした連携が強まれば、「クラッシャー上司に怒られている同僚を電話で呼び出して避難させるなど、若手とクラッシャー上司が1対1にならないよう工夫することができる」と鈴木裕介氏は言う。