「医者に向いてないんじゃない?」「なぜこんなことが分からない!」「頭使ってる?」─。ことあるごとに人格を否定したり、執拗に粗探しを続ける「クラッシャー上司」。運悪く遭遇すれば、仕事のモチベーションを大きく下げる要因となる。

 クラッシャー上司が相手の場合、部下は課題を何度出しても不備を指摘され、怒られてしまう。言われたことを真に受け、若手が従順な態度を示すほどクラッシャー上司は自身の優位性を感じ、負のスパイラルができあがってしまう……
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 「クラッシャー上司」とは、気分の浮き沈みが激しく、暴言を吐いたり、横柄な態度を取ったり、時には徹底的に無視したりといった攻撃や言動で、部下を次々と潰していく上司のこと。一般企業でよく問題視される存在だが、医師の世界も例外ではない。通常の指導医であれば互いにコミュニケーションを取ることで距離が縮まり、良い関係を築くことができるが、相手がクラッシャー上司の場合は全く異なる対応を要する。

 メンタルのバランスを保つために若手がまず意識すべきは、そんな発言や振る舞いを真に受けないこと。「根本的な原因はクラッシャー上司にある。だが、怒られることを恐れる若手(部下)が言われるがまま必死に取り組んでしまうと、クラッシャー上司をさらに増長させる」と豊後荘病院の鈴木瞬氏は指摘する。

 というのも、執拗な粗探しには、若手(部下)を否定することで自身の優位性を確認しているという意味合いがあるからだ。

 さらに、クラッシャー上司には、完璧主義かつ減点主義の人が多い。課題を提出するたびに怒られるといった下図のような状況であれば、指示に従い続けるほど減点が増えていき、「ホントにお前はいつもできないな」と評価をどんどん下げられてしまうことになる。