親兄弟や親戚に医師が連なる“医師家系”。その一員としての人生は、はたからは結構オイシそうにも見えるし、半面、意外と面倒そうだ。大学進学、専門の選択、結婚相手探し─。医師家系ならではの医師人生の“損得”を、ちょっとだけのぞいてみた。


 親が医師ではない「非医師家系」の人の目には、医師家系の人はどのように映るのだろうか。

 「親が医師の人をうらやましいと思うか」を尋ねた質問では、「はい」との回答が39.3%(Q1)。最も多い理由は、「金銭的に裕福」だった(Q2)。「医師の家庭=お金持ち」という図式は世間一般によくあるイメージだが、非医師家系の医師が抱く印象もあまり変わらないようだ。調査では、「親が開業医だと経費名目で色々処理できてうらやましい」といった声も寄せられた。

 そのほかでは、「親の人的なネットワークがある」「承継する施設がある」が上位に挙がった。医師になってから何かと親の人脈を生かせる点や、開業していれば、親が築いた病医院を譲り受けられる点が、羨望の対象になっている。

 ただ、それでも「うらやましくない」と答えた人は60.7%を占め、「うらやましい」を大きく上回った。「親が経営者の場合、承継の問題が生じる」「親の干渉がきつそう」というのが主な理由だ(Q3)。コメントでは、「自分の人生を自由に決められずにかわいそう」といった意見が多かった。親が築いた有形無形の財産を「束縛」と見るか否かが、回答の違いに表れたといえる。

 なお、今回のアンケートでは、非医師家系の人が医師になりたいと思った理由についても尋ねた。その結果、66.8%の人が「医師という仕事が魅力的だった」と回答。コメントを見ると、「社会に貢献したかった」「ブラック・ジャックに憧れた」「親の病気を治したかった」と、医師としての役割に純粋に魅かれた人が多く、「高収入」や「社会的地位」を理由に挙げた人は少なかった。

調査概要
日経メディカル オンラインの医師会員を対象に、オンラインアンケートを実施。期間は2011年8月2日〜8日。有効回答数は1165人。医師家系(親が医師である人)330人/非医師家系835人。以下、医師家系の回答者のプロフィル●性別:男性:280人/女性:50人●年齢:20〜30歳:39人/31〜40歳:84人/41〜50歳:101人/51〜60歳:79人/61〜70歳:20人/71歳以上:7人●医師として何代目か:2代目:190人/3代目:107人/4代目:20人/5代目以上:13人(最長は16代目)●所属:大学病院:53人/国公立病院:40人/公的病院(日赤、厚生連、済生会など):30人/私立病院:83人/その他の病院:7人/診療所:101人/その他(研究施設、行政機関、企業など):16人●専門科目:内科:98人/循環器科:19人/産婦人科:16人/小児科:16人/整形外科:16人/消化器内科:14人/精神・神経科:14人/眼科:12人/外科:9人/耳鼻咽喉科9人/呼吸器科:8人/皮膚科:8人/消化器外科:6人/神経内科:3人/心臓血管外科:6人/腎臓内科:6人/脳神経外科:5人/泌尿器科:6人/放射線科:5人/リハビリテーション:5人/基礎:5人/血液内科:5人/内分泌代謝内科:3人/救急:2人/麻酔科2人/形成外科:1人/その他:26人/未回答5人

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