「丸善」丸の内本店の3階にある医学書売場。独立した書店としては、都内屈指の品ぞろえを誇るこの売場を切り盛りするのが、小林文子氏だ。

 取材当日はちょうど「研修医フェア」を開催中。売場の一等地の書架全面に研修医向けの参考書が並んでいた。この時期、毎年多くの若手医師が売場を訪れるのだという。「毎年3月から6月にかけて開催するのですが、定番のものを含めて200タイトル弱を並べています」と小林氏。

小林文子氏
Ayako Kobayashi
丸善丸の内本店
和書グループ専門書売場
売場長補佐

 仕入れる本を選ぶときに参考にすることは?と聞くと「まず、過去に売れている本を書いた著者かどうかをみますね。次が出版社の実績です」との答えだった。

 医学書売り場の奥には、テーブルが1つと、イスが数脚置かれたスペースがある。じっくり本を選んでほしいと設置したものだ。

安くはないものなので、心ゆくまで選んでほしい
 若手医師は医学参考書をどんな風に買っていくのだろうか。「棚から本をどんどん引っ張り出して、何冊も机に開いて真剣に見比べていますね。時間をかけて選んだ後、山積みにした本をかご一杯にしてレジに向かいます。高いな…とつぶやいている方も(笑)」と小林氏。

 中には、引っ張り出した多量の本をそのままテーブルに放置していく人もいるそう。しかし小林氏は言う。「それでもいいんです。決して安くはないものなので、どんどん棚から引っ張り出してよく見て決めてほしいと思っています。現物にじっくり触れてもらえることが、私たち書店の最大の強みですから」

 ネット書店での購入が増えている近年だが、同店での医学書の売り上げは減っておらず、若干の増加傾向にあるそうだ。

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