新医師臨床研修制度が始まって7年。マッチングによって研修したい大学・病院を選び、その後も自分の考えで働き場所を探してきた“新制度1年生”も今や中堅医師だ。彼らは初期研修の後、どのようなキャリアを経て、今どこで働いているのか。新制度の「真の通信簿」がここにある。


 専門分化する医療の中で、医師が一人でも最低限の診療をできるよう、2004年度から始まった新医師臨床研修制度。市中病院で研修する医師が増え、大学が人手不足に悩まされる原因ともなった。

 では、初期研修後、彼らはどこに行ったのか。初年度にこの制度で研修を修了した医師も今や7年目。中堅医師にとなりつつある。今回、日経メディカルCadettoでは、2004年に医学部を卒業した医師を対象にアンケートを実施。彼らが今どこで何をしているのかを調査した。

 今回行ったアンケートで初期研修を「市中病院で行った」と回答したのは45.7%。医師臨床研修マッチング協議会が公表している初年度のマッチング結果は、市中病院が41.2%であり、実際と比較して幾分市中病院で研修を行った医師が多い結果となっているものの、ほぼ実態に近い数字と考えてよさそうだ。

現在、大学に所属している医師の割合は、初期研修を大学で受けた医師の割合とほとんど変わっておらず、「大学に戻っていない」ことが分かる。

調査概要
調査の概要日経メディカルオンラインに登録する、医学部を2004年に卒業した医師を対象に、オンラインアンケートを実施。期間は2011年2月4日〜2月18日。有効回答数は164人。
性別●男性124人/女性40人
専門科目●内科63人/外科19人/脳神経外科3人/心臓血管外科2人/整形外科5人/小児科6人/眼科7人/産婦人科1人/耳鼻咽喉科4人/皮膚科8人/泌尿器科1人/精神科15人/麻酔科12人/放射線科5人/その他の科目、基礎系分野13人
勤務形態●勤務医149人/その他(研究施設、行政機関、企業など)15人

大学所属は約5割のまま
 そんな今回のアンケート結果を見ると、現在、大学およびその関連病院で働く医師は53.7%。全国医学部病院長会議が今年2月に公表した調査によると、新制度が始まる2年前、2002年3月の医師国家試験合格者に対する同年4月の帰学率(大学医局入局者数/卒業者数。入局者には当該大学卒業生以外も含む)は71.4%。以前と比較して、初期研修後も大学で働かない医師はやはり増えている。