穏やかできまじめな内科系、せっかちだが陽気な外科系─。今回の調査では、そんなイメージがはっきりと浮かび上がった。

 「温和な人が多そう」の1位は、ダントツで小児科。2位は精神科で、これも3位以下を大きく引き離している。子どもやその両親、精神的な悩みを抱えた人など、繊細な対応が必要とされる患者と辛抱強く付き合うケースが多いからだろう。

 小児科は、「医局の雰囲気が良さそう」でも4位に入っている。「温和」というイメージが好印象につながったのかもしれない。

 一方、「短気な人が多そう」のトップは胸部・血管外科で、2位の消化器外科の1.5倍のポイントを集めての“独走”。生死にかかわる緊急症例を扱うことも多く、納得できる結果ともいえる。また、胸部・血管外科は、短気な印象からか「医局の雰囲気が悪そう」でも1位に。

 「きまじめな人が多そう」は内科系が上位を占め、トップは循環器内科。ただし、循環器内科は他の内科とは若干異なるイメージを持たれているようで、外科系が上位に名を連ねる「短気な人が多そう」「医局の雰囲気が悪そう」でも、それぞれ3位、2位に食い込んでいる。内科とはいえ、心臓カテーテルなどの処置を手がけ、緊急対応も多いことから、外科と似たイメージが漂うようだ。

 「アバウトな人が多そう」のトップは整形外科で、これも2位を大きく引き離している。整形外科はまた、「社交的で陽気な人が多そう」の2位で、「医局の雰囲気が良さそう」は1位。おおらかで明るいというイメージが、医局への好印象にもつながっているのだろう。

 消化器外科も、整形外科と似たイメージが強い。「アバウトな人が多そう」では2位、「社交的で陽気な人が多い」では1位。同じ外科でも、胸部・血管外科や脳神経外科とは少々異なるテイストを感じさせるようだ。

子供相手にムッとしたら負けですし
岡明氏
Akira Oka
杏林大学医学部小児科教授●1984年東大卒。東大病院小児科、89年米Washington大St.Louis小児病院研究員、90年米Harvard大Boston小児病院研究員。98年鳥取大医学部助教授。2004年国立成育医療センター神経内科医長。07年東大医学部准教授。09年より現職。
 小児科が「温和な人が多そう」で1位になった理由は分かりますね。
  私たちは「泣かせないプロ」。子供が泣いたら診察はおしまいです。最初に好感を持ってもらうことが診察の第一歩。グズった子には勝てませんから。
  実は、私はもともと短気なんですが、小児科医をやっているうちに辛抱強くなりました。自然とそうなったんです。
  ただ、のんびりしているかというと、それは違います。子供は急変しやすく、小児科の患者の3分の1は救急ですので、せっかちな人も少なくないんです。高齢患者の多い診療科の先生の方が、よほど忍耐強いと思いますよ。
 小児科の先生には、共通の穏やかな雰囲気があります。医局の雰囲気が良さそうと思われているのは、そこらへんに理由があるのかもしれません。
 開業後、収入面で苦労しそうな科の1位になっていますが(笑)、実際にはそんなことないですよ。確かに診察には時間がかかり、報酬単価もそれほど高くないのですが、小児科の場合、初期投資がそれほど必要ありませんから。
 開業後に経営に困っているとの話は聞きません。大きくもうからなくても、生活に困ることはないでしょう。(談)