医学生の中でも別格なのが東大生と慶大生。カデットは今回、そんな彼ら、彼女らを丸ごとまな板に乗せてみた。東大医学部、慶應医学部の4〜6年生計90人を対象にアンケートを実施。住まいやバイト事情、恋愛問題や家庭環境、将来の夢などについてこと細かに尋ねた。将来の日本の医療をリードしていくだろう両大学の医学生たちはどんな人たちで、どんな生活を送り、何を感じているのか。ありのままの姿をのぞいてみよう。


アンケートや取材をもとに、東大医学部にいそうな男女(左)と慶應大医学部にいそうな男女(右)を描いてみた。東大医学生のポイントは、女子がメイク薄めで男子はシンプルでこざっぱりした服装。慶大医学生は女性も男性も「ちょっとだけおしゃれで、ちょっとだけ体育会系」。
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 「東大の医学生で恋人がいる人は何割?」「慶應の医学生で、親が医師という人はどれぐらい?」

 東大・慶應の医学生といえば、世間一般のみならず医療関係者から見ても特別な存在。いったいどんな人たちなのだろう、と誰しものぞき見的な興味があるに違いない。カデットでは彼ら、彼女らのありのままの姿を探るべく今回のアンケートを企画した。結果を紹介する前に、まずは回答者の代表的なコメントから東大生・慶大生の全体的なイメージをつかんでもらおう。


東大・慶應ゆえの悩み
 「東大医学部に妙な偏見を抱く人がいると、対応に困る。自分のアイデンティティが『東大医学部』にひっくるめられると、どうにも複雑な気持ちになる」(東大6年男子)

 東大医学部に入って悪かったこととしてこんなコメントがあった。同様のコメントは計6件。東大だからこその悩みと言えるだろう。

 もちろん、東大ブランドを前向きにとらえる人も少なからずいる。「ネームバリューがあり、信頼されやすい。いい意味で期待されるので、それに応えるべく頑張ろうというモチベーションが生まれる」(東大5年女子)。

 慶應の医学生からのコメントでは、良くも悪くも組織力や人のつながりに関するものが多かった。まずはポジティブな意見から。「関連病院が多く、医局入局後も充実した環境でステップアップできる。慶應出身者は母校愛が強い」(慶應6年女子)。「つながりが広く、それを大切にしている。ネームバリューが半端ない」(慶應6年女子)

 一方で、息苦しさを感じる人もいるようだ。「慶應がすべてだと思っている人がチラホラ」(慶應4年女子)、「学生は群れたがり、視野が狭く、排他的」(慶應4年男子)、「一定の考えから外れることが嫌われる世界。均一すぎる」(慶應6年女子)

基本的には似ている
 東大生、慶大生のコメントを見渡すと、共通項も多いことに気づく。「管理主義ではない自由な気風」「学生のレベルの高さ」「研究のレベルの高さ」「優秀な先輩医師」などである。東大生、慶大生のいずれも、それらをメリットとして感じている人が多かった。

 逆に「自由すぎてだらだらした生活を送ってしまうことが多分にある」(慶應4年男子)、「教育より、研究や臨床などを優先する教員が多い印象」(東大5年男子)といった声も目立った。これもまた共通項である。

【訂正とお詫び】
2010/10/5に以下の点を訂正しました。
2つ目の図中、慶大生が最近感動した本に「告白」を追加しました。
また、この記事の転載元「日経メディカルCadetto秋号」36〜37ページの記事中にも、以下の書籍名の掲載漏れがありました。お詫びして訂正します。東大生:「これからの『正義』の話をしよう」、慶大生:「これからの『正義』の話をしよう」「告白」。

調査概要
2010年7月31日から8月にかけ、過去に面識を得た東大・慶應の医学生の方々を通じ、東大・慶應医学部の4〜6年生に協力を呼びかけた。さらに日経メディカルオンラインに読者登録している東大医学部の4〜6年生に対しメールで告知。併せてTwitterでも協力者を募集した。これらの呼びかけに応じ、協力を申し出た95人にアンケート票を送付、9月5日までに編集部に到着した回答90件(東大42、慶應48)を有効とした。

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