「Facebook上での臓器提供の意思表示、日本でも可能に」

 このニュースのタイトルを見て、「本人確認はどうするの?」「実際に死に直面したときに、意思確認の手段として本当に使えるの?」と思ったのですが、冷静に考えてみれば、これは「私、臓器提供の意思表示をしているんだよ」とFacebookで周知する「お知らせ機能」なんですね。もちろん、「正式な」方法で意思表示をしていることが前提になります。

 私などは、家族とはFacebookの「友達」になっていないので、これをやると、家族以外の友人は知っているのに家族だけは知らない、という妙な状態になってしまいます(笑)。

上は筆者が持っている臓器提供意思表示カード(旧形式のもの)。下は運転免許証(裏面)と健康保険証で、更新の度に書き直せば、意思表示も更新できる仕組みです。

 「正式な」意思表示方法で一番メジャーなのは、「臓器提供意思表示カード」を作って所持することでしょう。運転免許証の裏の「臓器提供意思表示欄」に記入する手もあります。しかし臓器提供の意思表示をしている人は少数派です。日本臓器移植ネットワークが7月に実施したアンケートでは、臓器提供に関する意思表示をしている人は、全体の11.1%だったそうです。

「改正臓器移植法施行から2年、一般の意識を調査 臓器提供の意思、表示は約1割」
「免許証・保険証の「臓器提供意思表示欄」記入率1割満たず」

 私自身は、知人がアイバンク(角膜移植とアイバンクの啓発、普及のために設立された、非営利の公益法人)の活動に協力していた影響で、15歳から臓器提供意思表示カードを持っています。他の人がどうなのか、これまであまり気にしたことはなかったのですが、11.1%はさすがに「少ないのでは?」と感じました。友人に聞いても、意思表示カードを持っている人はとても少ないのです。この種の問題には比較的強い興味を持っている友人が多いハズなんですが…(苦笑)。

 よくある、「臓器提供意思表示カードを持っている」=「臓器提供の意思がある」という誤解も、所持率を低くしているかもしれません。臓器提供意思表示カードは、いざというときにその人の臓器提供に対する意思を確認するためのものであり、その意思は「提供する」でも「提供しない」でも自由なのですが…。

 もっとも実際には、臓器提供意思表示カードを持っていながら「臓器提供は全て拒否」という人は少ないようです。上記の記事でも、臓器提供の意思表示をしている人の9割が、自身の臓器提供に積極的だったとのこと。知り合いでも、「眼球の提供はちょっと…」「脳死で提供することには抵抗がある」など、部分的に拒否する人はいましたが、全面的に拒否という人はいませんでした。