少し前になりますが、医師・医学生向けの会員制サイトm3.comに、2010年8月2日付けで「医学部入試偏差値は過去3年間で有意に低下、地域格差も」という記事が載っていました。日本医学教育学会大会のシンポジウム「医学部定員増をめぐって」で発表された調査結果の概略を紹介しています。

 それによると、医学部を持つ国公立大学50校の前期一般枠の偏差値は、2007年が61.1、2008年が60.2、2009年が59.8、2010年が59.6と、低下し続けているとのこと。駿台予備校の協力を得て、各大学の「合格通知を受け取った」人が、前年秋の模試(駿台予備校の全国模擬試験)でどのぐらいの偏差値を出していたか、を調査したそうです。

 医師に求められる能力って、必ずしも偏差値で量れるものではないと思います。ですが、受験では偏差値しか量れない以上、個人の努力を評価する今の方法は公平なのだと思います。仮に、学力試験以外の方法で医師としての適性を量ろうとしたところで、数年もすれば対策マニュアルが作られ、意味がなくなるでしょうし。

 それにしても、医学部合格者の偏差値が下がってきているのは、医学部に限らず受験人口全体が減少しているせいなのか。それとも、全受験生に対する医学部志望者の割合が減少しているせいなのか。そこが知りたい。

 仮に後者なら、なぜ医学部志望者が減少したのかを考察する必要があると思います。医学部に行きたいと思う人が減ったのか、それとも偏差値が上がりすぎて敬遠されているのか。前者だとしたら深刻ですね。医者になりたいと思う人が減れば、その分、優秀な医師も確実に減っていきますから。(水)