参加費は無料、ワンオーダー制とした。

 今回のイベントが他の医療系のイベントと一味違うところは、医師目線からの話題だけでなく、他の有識者の視点も入っている点だ。医師たちの講演後、パネリストとして長谷川豊氏(アナウンサー)、杉村大蔵氏(元衆議院議員、タレント) 、久坂部羊氏(医師、作家)の3人の方が登壇された。 

 その中でも、長谷川氏の講演に着目する。長谷川氏の講演では「医療界にもマッシュアップが必要」、「義務教育課程での医療教育の導入が必要」というフレーズが印象深かった。マッシュアップ(mashup)の本来の意味は、2つ以上の曲のうち、片方からボーカルトラック、もう片方から伴奏トラックを取り出してミックスし、重ねて1つの曲にする音楽の手法のことを指す。

長谷川豊氏の講演では2人の医師(講演もした和足孝之氏と錦信吾氏)を交えて医療界の闇と正しい医療について考えた。

 今回、長谷川氏が語ったマッシュアップは「医療×○○=新しい医療のカタチ」の方程式であろう。○○には政治が入るかもしれないし、ITが入るかもしれない。建築、デザインかもしれない。様々な角度から俯瞰して新しい医療のカタチの理想をイメージし、○○を埋めていくことが必要だと考えさせられた。

 長谷川氏のオフィシャルブログ「長谷川アナの夢の日を越えていこう!」の5月3日の記事より、今回のイベントの感想を抜粋したい。

 日本の医療界には残念ながら長年に蓄積された数々の闇があることもまた事実です。僕も昔、テレビの特集で3年間ほど日本の医療界の闇を追及する「医療プロジェクト」というコーナーを担当させてもらってきました。日本の医療界は医療だけではなく、政界ともつながった根深い闇があります。それらを改善していくことは相当な覚悟と時間が必要でしょう。でも、それらに立ち向かおうとしている若者たちがいる。心からのエールを送りたいと思います。

(左)杉村氏が、参加者と医師を交えて検診の疑問について質問する様子。(右)久坂部氏による「医療従事者を目指す君たちへ」の講演。

 番外編として、個室ブースに設けた女子大学生の団体「リボンムーブメント」による子宮頸癌の予防に向けたポスターセッションを紹介させていただきたい。この団体は現役の女子大生で構成されている。活動内容は、主に女性特有の病気に関する正しい情報の普及のための啓発だ。今の日本にはリボンムーブメントのような真面目に社会貢献をしている学生団体は極めて少ない。社会的意義の大きい活動をしている若者にチャンスを広げたいという想いで今回、ポスターセッションを依頼した。

リボンムーブメントによるポスターセッション。

 子宮頸癌の原因であるヒトパピローマウイルス(HPV)の女性の感染経験率は80%と非常に高く、若い女性にも理解してもらうことが必要とされている。しかし、日本の検診受診率およびワクチン接種率は米国や英国といった海外先進国に比べ極めて低い。もちろん、ワクチンの副作用や効果についてはいまだに不確定要素が多いため一概にワクチン接種を奨めることもできないが、こうした背景も説明しながら、子宮頸癌の予防策をプレゼンしてくれた。