非常時にチームで動く難しさを学ぶ
 ご講演の後、鈴木先生の発案で、グループ対抗のゲームを2回行いました。折り紙をはさみで細い短冊に切り、それを輪にしてつなぐという簡単な作業をするのですが、制限時間内にどれだけ長くつなげられるかを全グループが競いました。グループのメンバーはそれぞれ、折り紙を切る人、セロテープを切る人、つなげる人などに分かれ、チームでの共同作業を実践したのです。

 2回目も同じことをしました。ただし、今度は「片手しか使えない」という制約を課された状態です。つまり、ハンディがある状況を、チームとしてどのように協力して乗り越えるかを考えさせるためのゲームだったのです。

 ゲームをやってみて、ハンディがある状況だと求められる動き方も違ってくるのだと感じました。1回目では、自分に与えられた役割だけに集中すればよかったのですが、2回目では、他のメンバーの役割や全体の進行状況をそれぞれが把握し、互いに助け合うことをより一層求められたのです。実際、1回目と2回目では、違うグループが勝者になりました。

グループ対抗ゲーム。左は両手での作業、右は右手だけでの作業の様子です。

 小原先生のご講演では、東日本大震災のときに、病歴などの情報の受け渡しもままならない状況の下、被災地から大勢の患者さんが運ばれてくるため、不明な部分や不安な部分も多くある中で診療を行った、というお話がありました。医療スタッフの負担は想像以上だったと思います。しかし、そんなときにも普段からの「チーム医療」への取り組みが生きたそうです。「非常時だから・・・と、スタッフみんなが笑顔で頑張ってくれた」という小原先生のお話が心に残りました。

患者もチーム医療の一員と実感
 亀田総合病院を見学して強く感じたのは、「患者さんもチーム医療の一員として医療に関わっている」ということです。例えば、亀田総合病院の患者さんは、「PLANET」というシステムを利用することで、いつでも病室や自宅から自分の電子カルテを見られるようになっています。サマーキャンプ中、亀田総合病院の多くの医療スタッフの方々と話す機会がありましたが、必要なときに必要な情報を見られる、ということが、患者さんと医療スタッフの信頼関係の向上に貢献していることがよく分かりました。

 私は今回のサマーキャンプで学んだ「チーム医療」の考え方、心構えを、自分が医師となったときに生かせるよう努力していきたいと思っています。大変貴重な機会をつくっていただいた亀田総合病院の医療スタッフの皆さま、参加者の皆さまに、心より感謝申し上げます。