医師は足りている、との声もあるけれど

石巻日赤病院で開かれた医師チームのミーティング

 県庁では、支援に来ている医師は飽和状態という話も聞きました。しかし、後で分かったことですが、これはあくまで救急医療を考えた場合の話でした。

 その後参加した、石巻市役所での家庭医の先生方のミーティングでは、慢性期医療、在宅ケア、高齢者の循環器疾患予防といった点に関してはまだまだ状況把握すらできておらず、人手不足の状態だと分かりました。石巻日赤病院で医師チームのミーティングに参加しましたが、そこでも同じような話を伺いました。

南三陸町に入ると、景色が一変します

 要介護や全介護の高齢者ケアに関しては、外科の先生方もお手上げで、専門家のアセスメントや実際の生活サポートが必要とのことでした。今後、戸別訪問や在宅支援といった動きが重要になると思いますが、そこについてはPCATのような小回りの効くチームが役に立てそうでした。

 3日目は産婦人科医として、避難所の妊婦さんを訪問しました。早朝に宿舎を出発してガソリンスタンドで給油し、女川と南三陸町に向けて出発しました。医薬品はどの避難所でも足りていると聞いていましたが、念のため、妊婦さん用の健診セット、妊婦さんによく使うお薬をトランクに積み込んでいきました。

運転する手が震えました

 南三陸町に入ると、景色が一変します。以前紛争地のスライドを見たことがありますが、津波の爪あとが残る景色は、まさに戦場の跡のようでした。震える手で運転しながら、ただでさえストレスがこたえやすく、身体的負担が大きく、栄養バランスを人一倍考えなくてはいけない妊婦さんは、どう過ごしているのだろうと気が気ではありませんでした。