物流業界の事情にそれほど詳しいわけではないですが、結局のところ、やる気があるかないかの差なのでは?僕が尊敬するある女性コンサルタントが以前、こう言っていたのを思い出しました。「私はね、手取屋さん、『できない』って人は、本当はやる気がないか、やりたくないかのどちらかだと思うのよ」。厳しい言い方になりますが、出来ない理由を並べることはとても簡単です。

 この非常時ですから、多少の不便には寛容にならなければならないとは思っています。ただ、医療器材の物流は、ライフラインと同様に、大切なものです。卸各社には、その自覚を持って、頑張ってもらいたいのです。

 とはいえ、被災地の苦境を思えば、首都圏における電力不足や物流の支障など、たいした問題じゃないのかもしれません。被災地以外に住むわれわれ医療人が、被災者の方々のために何をできるのか?「できない」という言葉をしまい込んで、「被災地のために何をしたいのか」「何ができるのか」を、自分なりに考えてみたいと思います。

 今回の震災は、この国に多大な損害をもたらしました。それほど大きな被害のなかった東京で心臓外科をやっている僕などがそんなことを口にするのもおこがましいですが、今はこの国の“正念場”だと感じます。

 これまでに、様々な国の友達から、お見舞いと励ましの便りが届きました。欧州胸部心臓外科学会の会長からも、激励をいただきました。僕たちには、多くの味方がいます。

 想像力を働かせて、よく考えて、自分自身が正しいと思うこと、自分自身ができることに、背筋を伸ばしてまっすぐ前を見ながら取り組む。この逆境は、こうした姿勢でないと乗り越えられない気がします。困難でも、乗り越えるしかありません。悲嘆や悲観に屈することなく、冷静さを失わず、粛々とがんばりましょう!