現在、アメリカのニュースで何と言ってもトップで論じられているのは、福島の原子力発電所の状況です。アメリカ政府は「わが国の原子炉は日本のような事態にはならない」と火消しに躍起になる一方で、あちこちから「原子炉の安全性の再検証をすべきだ」との声も上がっています。私自身は、日本の原子炉は世界一の技術を誇り、自然災害にもびくともしないものと信じて疑っていなかっただけに、今回の事故には大変心を痛めています。

 ABCニュースの記事で、福島の原子炉の原設計に携わったゼネラル・エレクトリック(GE)社の技術者が、既に1975年の時点で、冷却装置が故障した場合に格納容器内の圧力が上昇する可能性が考慮されていないという設計上の重大な欠陥に気づき、開発を続行する会社の方針に抗議して辞職していたという話を読んで愕然としました。

 職場の同僚たちは、私を見かけるたびに「日本の家族は大丈夫か?」と心配してくれます。近所の人は、「日本のニュースを見るたびに涙が止まらない」とまで言ってくれます。地元のどこのスーパーに行っても、日本への義援金の寄付を募集するポスターが張ってあります。

 ただ、2010年1月のハイチ地震のときとは違う反応として、「日本のような豊かな国に現金を贈る必要が本当にあるのだろうか。それよりも物資を届けることの方が役に立つのではないか」という意見も、よく見受けられます。