フォーラムの風景。熱い議論が戦わされました。

 医療崩壊の行方を決める総選挙が、いよいよ間近に迫ってきました。

 そんな中、去る6月初旬に、民間非営利の超党派シンクタンクである日本医療政策機構から、「医療政策国民フォーラム」の政策委員にならないか、と声をかけていただきました。そこで早速、6月11日と17日に全国町村会館で開催された第2回と第3回のフォーラムに出席してきました(当日の模様はメディアにも公開されました)。

 「医療政策国民フォーラム」は、日本医療政策機構が運営する、医療政策の検討や提言を行う民間会議です。顧問は奥田碩氏(トヨタ自動車株式会社相談役)、金澤一郎氏(日本学術会議会長)、田原総一朗氏(ジャーナリスト)の3氏が務めています。さらに、政策委員として各界から33人の方々が名を連ねています(政策委員の面々は、同フォーラムのホームページをご参照ください)。

 第2回と第3回のフォーラムでは、来る総選挙に向けて各政党がマニフェスト政権公約)で問うべき重要課題などについて意見が交わされ、提言が取りまとめられました。その提言は、6月24日に厚生労働省内、その後自民党、民主党などの厚労関係部会で発表され、各党関係者に配布されました。

 今回まとめられた、「マニフェストで問うべき3つの重要課題」は以下の通りです。

1. 安定財源を確保し、急性期医療に集中投資する
2. 自律的な専門医制度を確立し、医療の質と安全性を向上させる
3. 政策決定プロセスを透明化し、広く国民の声を反映する仕組みを制度化する

 詳細はぜひ同フォーラムのホームページ(こちら)でご覧ください。

 私は第2回からの出席でしたが、これは千載一遇のチャンスと考え、医療崩壊を阻止するために、医療現場の体制充実(医療費の確保や医師や看護師を始めとする医療従事者の大幅増員)の必要性を強調しました。また、私たち自身が医療提供者として果たすべき役割としては、「自己の職務に埋没し現状を諦めていては、医療が崩壊してしまう。医療のグローバルスタンダートに遅れないように、正しい情報を渉猟し、自己改革に努める。さらに医療現場から情報発信し、医療崩壊の深層を正しく伝える努力こそが医療崩壊阻止の必要最低条件」と訴えました。

 今回の3つの重要課題は、多くの政策委員がそれぞれの立場から述べた意見の最大公約数をまとめたもので、私自身にとってはすべてが満足できるものではありません。しかし、同フォーラムのホームページには、私の意見も含めてそれぞれの委員の主張が紹介されています。さらに私が大きな収穫と感じたのは、話し合いの中で、ほとんどの委員が、これまでの厚生労働省中心の医療政策決定のあり方に疑問を持っていることが確認できたことです。

 この提言は、来る総選挙で、各政党がマニフェスト作りをする際のたたき台となる可能性があります。ぜひ皆さんも、各政党が発表する医療に関するマニフェストをよーくご確認の上、選挙に臨んでいただければ、と願っています。