ジャンル別記事一覧
キーワード別記事一覧:新薬
- 「効果が同じなら安い薬を」がもたらす弊害 2016/ 8/29 今年7月に神戸市で開催された日本臨床腫瘍学会で、ある都内の病院での出来事が話題になった。最近承認された大腸癌の新薬を、病院で使用できるレジメンに採択しなかったというのだ。その新薬は抗VEGFR-2抗体ラムシルマブで、血管新生阻害作用を持つ薬剤である。進行大腸癌の2次治療でFOLFIRI(5-FU+…
- 先進国の中で際立つ日本の臨床研究力の惨状 なぜ日本では臨床研究が軽視されてきたのか 2014/ 6/18 どこの先進国でも臨床研究に通じる医師(以下、臨床研究医師と略する)は引く手あまたで、日本以外では医師にとって魅力あるキャリアパスの一つであるが、日本では全く状況が異なる。
- 早期・探索的臨床試験拠点として、医師主導治験で 東大病院、武田が開発中止した認知症治療薬を開発へ 2012/ 6/11 東京大学は2012年6月8日、武田薬品工業が創製したアルツハイマー型認知症の新薬候補であるTAK-070の譲渡を受ける契約を締結したと発表した。東大病院は近く、TAK-070の治験を開始する。
- 最新医療は本当に“最もいいもの”か? 2012/ 4/20 全国各地の病院が新人研修医を迎える季節となりました。体力があって老眼ではなく、集中力や記憶力も高い研修医たちですが、卒後30年もたった私のような初老の医師より研修医の方が頼りになるとは、一般には考えてもらえません。
-
未承認薬による重症合併症は如何にして克服されたか
ボルテゾミブによる肺障害を考える
成松宏人(日本対がん協会がん対策のための戦略研究推進室室長補佐)
2008/ 7/18
ボルテゾミブは多発性骨髄腫に対する有望な新薬である。治験や個人輸入で投与された患者に致死的肺障害が生じ、社会に大きな波紋を呼んだことは記憶に新しい。しかしながら、最近公表された市販後調査の中間報告によると、市販前に問題となった肺障害の頻度は激減していた。本稿では本邦におけるボル…