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ANCA関連血管炎を疑った場合の検査の選び方
2018/ 4/16
前回は、血管炎の概念と種類について紹介しました。小型血管炎のうち、抗好中球細胞抗体(ANCA)が陽性になる頻度が高いものを、ANCA関連血管炎と呼ぶ。ANCA関連血管炎には、多発血管炎性肉芽腫症(GPA)、顕微鏡的多発血管炎(MPA)、好酸球性多発血管炎性肉芽腫症(EGPA)の3疾患がある。今回は…
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特集◎終末期医療の三原則《5》血液透析
透析中止後の呼吸困難は「瀉血」で緩和できる
2018/ 3/26
福岡赤十字病院(福岡市南区)では、年に1〜2例、透析中止を希望する患者に対応している。その際に重要視するのは、透析を中止した後でどうなるかを患者や家族によく説明し理解してもらうこと。そして十分理解した上で中止を希望する患者では、中止後のケアも患者希望に合わせて実施することだ。
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私の視点◎先進医療Bとなった病腎移植を考える
病気腎移植はドナーのデメリットが多くないか
東邦大学名誉教授の相川厚氏に聞く
2018/ 2/28
2017年10月、厚生労働省の先進医療技術審査部会は、東京西徳洲会病院が申請していた「腎摘出術による病気腎(小径腎腫瘍)を用いた修復腎移植術」について条件付きながら先進医療Bとして認めた。
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医師4371人に聞く「病気腎移植に賛成ですか、反対ですか」
病気腎移植、泌尿器科医では賛否が拮抗
2018/ 2/28
2017年10月、厚生労働省の先進医療技術審査部会は、東京西徳洲会病院が申請していた「腎摘出術による病気腎(小径腎腫瘍)を用いた修復腎移植術」について条件付きながら先進医療Bとして認めた。
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出血・虚血・炎症有りでは血管炎も念頭に
初期の拾い挙げが患者の予後改善に貢献
2018/ 2/ 9
血管炎は、大動脈から毛細血管まで全身を巡る血管に炎症を来す全身性疾患で、症状は多彩であり原因が不明であることが少なくない。近年、抗好中球細胞質抗体(ANCA)による血管炎の病態が明らかになってきた。診療科をまたぐ疾患であり診断が困難な場合もあるが、ANCA関連血管炎について知り、適切…
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ケーススタディー◎春日井市民病院「ACP相談員」
「どう逝きたいか」がリアルに伝わる文書を施設間で共有
2017/ 8/22
人生の最終段階にどう過ごしたいか、話し合う機会のないまま意思疎通が不能になり、医療者と家族がどこまで延命治療をすべきか判断できない??。そんなケースをなくすため、春日井市民病院(愛知県春日井市)では2015年秋から院内で「アドバンス・ケア・プランニング相談員」を養成している。あら…
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ハーボニーが使えないC型肝炎患者はどうなる?
2017/ 7/26
筆者は2015年11月の記者の眼で、「著効率100%の薬剤でもC型肝炎はなくせない」と書いた。国内第3相試験において著効率(SVR)100%を達成したハーボニー(一般名レジパスビルアセトン付加物・ソホスブビル)は有効な治療薬であるものの、新たな治療法が必要な患者、例えば、C型非代償性肝硬変患者…
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【新薬】エテルカルセチド(パーサビブ)
透析患者への二次性副甲状腺機能亢進症治療薬
2017/ 2/24
2017年2月15日、二次性副甲状腺機能亢進症治療薬エテルカルセチド塩酸塩(商品名:パーサビブ静注透析用2.5mg、同静注透析用5mg、同静注透析用10mg)が薬価収載と同時に発売された。本薬は、2016年12月19日に製造販売が承認されている。
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世論喚起は「自業自得」の暴論よりもエンタメで
2016/11/ 9
もうずいぶん前のことのように感じるが、今年9月、フリーアナウンサー長谷川豊氏の「自業自得の人工透析患者なんて、全員実費負担にさせよ!無理だと泣くならそのまま殺せ!今のシステムは日本を亡ぼすだけだ!!」と題したブログ記事に、読者や患者団体などから多くの批判の声が上がった。その結…
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Lancet誌から
人工透析用のAVF造設には神経ブロックが有利
3カ月後のAVF一次開存率が有意に上昇
2016/ 8/29
末期腎不全患者に人工透析のためのアクセスを造設する場合には、内シャント(arteriovenous fistura: AVF)が最適な選択となるが、特に、橈骨動脈-橈側皮静脈間のAVFは、早期に使用できなくなる場合が少なくない。英Queen Elizabeth University HospitalのEmma Aitken氏らは、AVF造設時に、局所麻…
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【特集】
重症下肢虚血を救え
2016/ 8/22
糖尿病や透析患者で、重症下肢虚血(CLI)に至る患者が増加している。CLIによる下肢切断を防ぐには、血管内治療(EVT、写真左)かバイパス術(写真右)による血行再建と創傷治療が不可欠だ。大切断に至った患者の予後は不良であることから、CLIに進行させない管理が求められている。
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特集◎リハビリが変わる、医療が変わる《3》
腎臓リハ◆腎臓病も運動で透析遅らせ予後改善
2016/ 7/25
「CKDに対する運動の在り方は、コペルニクス的転回点にある」。東北大学内部障害学教授の上月正博氏は、慢性腎臓病(CKD)に対する運動の利点が明らかになり、運動制限から運動推奨に大きく転換しつつある現状をこう表現する。
- NEJM誌から ICU患者の急性腎障害では透析優先の必要はない 致命的な腎不全でなければ透析導入が遅れても死亡率に差はない 2016/ 6/13 仏Assistance publique-Hopitaux de Paris (AP-HP) のStephane Gaudry氏らは無作為化試験を行い、ICUで重度の急性腎障害を起こした患者でも、生命に関わる腎不全に直結する状態でない限り、透析などの腎代替療法よりも他の治療を優先しても不利益はないと報告した。詳細は、NEJM誌電子版に2016年5…
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速報◎2016年熊本地震
県透析施設協、透析患者の域外移送を検討
2016/ 4/16
未だ余震の続く中、熊本県透析施設協議会が透析患者の域外移送の検討に入った。特に熊本地方では、断水あるいは水質悪化が継続しており、このままでは地震による被害の少なかった透析施設でも、透析ができなくなると危惧されている。
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【新薬】スクロオキシ水酸化鉄(高リン血症治療薬)
ピートル:透析患者用のリン吸収阻害薬
2015/11/27
2015年11月27日、高リン血症治療薬スクロオキシ水酸化鉄(商品名ピートルチュアブル錠250mg、同チュアブル錠500mg)が発売された。適応は「透析中の慢性腎臓病患者における高リン血症の改善」で、1回250mgを開始用量とし、1日3回食直前に経口投与する。症状、血清リン濃度の程度により適宜増減し、…