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リポート◎慢性痛への簡便な認知行動療法
慢性痛は「リハビリノート」で治す
2018/ 4/10
複数の医療機関を受診しても痛みが取れない慢性痛患者を治癒に導く患者指導法がある。認知行動療法(CBT)に基づく「いきいきリハビリノート」(以下、リハビリノート)を用いたもの。生活上の目標を立てさせ、それを達成するための運動療法を促すことで、痛みへのとらわれをなくす。
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BMJ誌から
術前の理学療法で術後呼吸器合併症が減る
待機的に開腹手術を受ける患者を理学療法と資料のみで比較
2018/ 2/15
上腹部開腹手術の合併症で、最も多く見られるのが術後呼吸器合併症(PPC)だ。豪州Launceston総合病院のIanthe Boden氏らは、理学療法士によるPPC予防のための教育と訓練を術前に30分間行う場合と、説明資料のみ配付した場合を比較するランダム化対照試験を行って、術前指導により術後14日間のPPC…
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「無診察リハ」で2年分の診療報酬を自主返還
2018/ 1/10
A整形外科医院は、地方都市の旧市街地に現院長が約30年前に開業した無床診療所です。15年前に医療法人化し、A院長が理事長に就任しました。約80坪の院内は、中央の待合室を挟んで右側に受付事務室、診察室、処置室、レントゲン室が並び、左側に広いリハビリ室が配置。バリアフリーが徹底され、高齢…
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シリーズ◎2018診療・介護報酬同時改定
維持期リハビリ、介護保険への移行めぐり議論
支払い側が「次期改定での移行」主張するも、診療側は慎重な対応求める
2017/ 9/20
中央社会保険医療協議会(中医協)総会は9月13日、2018年度診療報酬改定に向けて、維持期・生活期リハビリテーションの介護保険への移行の方針について議論した。支払い側委員が次期改定での移行を主張したのに対し、診療側委員からは「医療保険での維持期リハビリが必要な患者もいる」として慎重…
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J Am Coll Cardiol HF誌から
急性非代償性心不全の高齢者にリハビリが有効か
米国のREHAB-HFパイロット研究
2017/ 5/29
急性非代償性心不全(ADHF)があり、身体機能低下がみられる高齢患者を対象に、入院時から退院12週間後まで継続的に新しい理学的リハビリテーションを行うREHAB-HFパイロット研究で、身体機能が改善し再入院率が減少する可能性が示唆された。結果はJ Am Coll Cardiol HF誌5月号で報告された。
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Ann Intern Med誌から
インターネット経由の疼痛軽減指導が有効
変形性関節症の慢性膝痛を軽減
2017/ 3/29
オーストラリアMelbourne大学のKim L. Bennell氏らは、インターネットを通じて、自宅で行うエクササイズを指導し、痛み対処スキルトレーニング(PCST)を3カ月間行うと、慢性膝痛の痛みと身体機能への影響が有意に軽減すると報告した。結果はAnn Intern Med誌2017年2月21日号に掲載された。
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知っておくと役立つ障害者施設の活用法
2017/ 1/11
研修の一環で、障害者の社会復帰・就労を支援する施設である高知ハビリテーリングセンターを訪問しました。ここは、社会福祉法人ファミーユ高知が運営する施設で、3障害(身体障害、精神障害、知的障害)を対象としています。
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「アウトカム評価」の流れは加速するか?
減収招く「リハビリ成果主義」、次期改定の行方
2016/12/16
回復期リハビリテーション病棟の診療報酬が2000年度改定で創設されて以来、全国各地で病床数が大幅に増え、十分な量に達しつつあります。そんな中、2016年度改定では「アウトカム評価」が導入され、「量」から「質」の充足へ政策のかじが切られました。病院経営者はこの流れにいかに対応するかが非…
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「ランニングクリニック」を知っていますか
2016/11/21
「子どもと一緒に走りたくて、今回参加を決めました」──。11月11日から13日までの3日間、明海大学浦安キャンパス(千葉県浦安市)で開催された「ランニングクリニック2016」に参加した、40代の下肢切断者はこう語る。クリニックでは下肢切断者14人がスポーツ用義足を装着して、パラリンピック金…
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インタビュー◎集中治療室での早期リハビリに国内初の指針案
48時間以内に早期離床を、リハの開始・中止基準も提示
2016/10/ 9
2016年中の公開を目指して、日本集中治療医学会は「集中治療室における早期リハビリテーション〜早期離床やベッドサイドからの積極的運動に関する根拠に基づくエキスパートコンセンサス〜」(案)の策定作業を進めている。9月中旬には、パブリックコメントを募集するために学会ホームページ上で内容…
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特集◎リハビリが変わる、医療が変わる《2》
回復期リハ◆入院生活全てをリハビリに
朝夕に更衣、家庭用浴槽で入浴…
2016/ 7/22
早期から集中的にリハビリを行うほどADLは改善するという考えから、先駆的な回復期リハビリ病棟では、入院生活の中でできるだけ多くの訓練量をこなせるプログラムを提供している。訓練内容についても、自宅での生活により近い形でADL訓練などを行うのが主流になってきた。
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特集◎リハビリが変わる、医療が変わる《1》
廃用症候群の予防◆早期リハ+栄養管理がカギ
2016/ 7/21
「高齢者は予備能力が低く、数日安静臥床とするだけで廃用症候群を発症し得る」。横浜市立大学リハビリテーション科の中村健氏はこう強調する。廃用症候群は「生活不活病」とも呼ばれ、安静臥床が続くことで生じる様々な機能低下を指す。入院患者で発症すると治療期間の延長や退院時のADL低下につ…
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特集◎リハビリが変わる、医療が変わる《prologue》
「病状が落ち着いてから」はもう古い!
2016/ 7/20
リハビリテーションは、「病状が落ち着いてから機能訓練室で行うもの」と考えられがち。だが、病院を挙げて急性期治療と同時に始めれば、廃用を防止でき、慢性疾患の生命予後も改善できることが分かってきた。疾患を問わず、どの診療科の医師にも「リハビリの視点」が求められている。
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アウトカム評価拡大で「回復期バブル」が終焉?
2016/ 4/18
回復期リハビリテーション病棟は、濃厚な急性期医療を中心とした病床ではなく、脳卒中や大腿骨、骨盤、脊髄、股関節または膝関節などの骨折の発症、手術後のリハビリに特化して在宅復帰を目指す病床として、2000年に制度化されました。
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シリーズ◎2016診療報酬改定
【リハビリ】回復期リハビリに「アウトカム評価」を導入
実績が低い場合は疾患別リハビリ料を包括化、効率アップを目指す
2016/ 2/12
2016年度診療報酬改定では、質の高いリハビリテーションを推進する観点から、回復期リハビリテーション病棟に「アウトカム評価」が導入された。回復期リハビリ病棟では疾患別リハビリテーション料を1日9単位まで算定できるが、改定後はリハビリによる改善実績が一定の水準を下回る場合、1日6単位を…