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パニック防止や社会全体でのより的確な対応に貢献
AMR対策の第一歩は情報の共有化から
2018/ 4/11
今回は、薬剤耐性(AMR)対策においてとても重要な「情報の共有化」の考え方と実践についてお話しします。
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抗菌薬の添付文書に「適正使用」を追記へ
2018/ 3/29
厚生労働省は2018年3月27日、一部の抗菌薬について、添付文書の「使用上の注意」に、「抗微生物薬適正使用の手引き」を参照して投与の適切性を判断する旨を追記するよう指示した。抗菌薬の適正使用を推進するため。
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【新薬】ベダキリンフマル酸塩(サチュロ)
多剤耐性肺結核に対する強殺菌性新規抗結核薬
2018/ 3/ 9
2018年1月19日、結核化学療法薬ベダキリンフマル酸塩(商品名サチュロ錠100mg)の製造販売が承認された。適応として「多剤耐性肺結核」、用法用量は「必ず他の抗結核薬と併用しながら投与開始から2週間は1日1回400mg、その後、3週以降は1回200mgを週3回、48時間以上の間隔をあけていずれも食直後投…
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学会トピック◎第33回日本環境感染学会総会・学術集会
療養病床型病院ではESBL産生大腸菌が蔓延か
医師への集団教育、グラム染色検査が抗菌薬適正化支援の鍵
2018/ 3/ 5
日本の療養病床型病院では、ESBL産生大腸菌が蔓延している可能性が示された。また、こうした施設での抗菌薬適正化支援の決め手は、医師への集団教育やグラム染色検査にあることも分かった。国立国際医療研究センター病院国際感染症センターの森岡慎一郎氏が、第33回日本環境感染学会総会・学術集会…
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学会トピック◎第33回日本環境感染学会総会・学術集会
C. difficile感染症の発生率、日本も低くはない
リスク因子は担癌、入院時低アルブミン血症、発症までの入院期間
2018/ 3/ 1
日本の医療機関におけるClostridium (Clostridioides)difficile感染症(クロストリジウム・ディフィシル感染症、CDI)の発生率は、10,000患者・日当たり7.4と決して低くはないことが明らかになった。日本のCDI疫学研究グループを代表して国立感染症研究所の加藤はる氏が第33回日本環境感染学会総…
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薬剤耐性菌の数値目標をクリアした東北大学病院の経験から
各医療施設が取り組むAMR対応こそが活動の要
2018/ 2/28
地域においてネットワークを構築し薬剤耐性(AMR)に対応していく上で、まず、それぞれの施設でAMRに対する対応を確実に行っていくことがキーポイントとなります。今回は、東北大学病院のこれまでの取り組みと成果を紹介したいと思います。
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シリーズ◎2018診療・介護報酬同時改定
【感染症】抗菌薬の適正使用への取り組みを新たに評価
「小児抗菌薬適正使用支援加算」80点が新設
2018/ 2/ 9
厚生労働省の中央社会保険医療協議会(中医協)が2月7日の総会で答申した2018年度診療報酬改定案では、薬剤耐性(AMR)対策として抗菌薬の適正使用や感染防止対策をより推進していきたい考えから、抗菌薬の適正使用の取り組みを評価する「抗菌薬適正使用支援加算」(100点[入院初日])と「小児抗…
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「こども医学講座」で伝えたかったこと
「わー。口の中って、菌がいっぱい」
くしゃみロボット「みつをくん」も登場
2017/12/29
先日、私たちが協力した「こども医学講座」(仙台市医師会主催)が仙台市内で開催されました。おはなし、寸劇、手洗い体験を通じ、子どもたち、大人たちが手を洗うことの大切さを再確認する機会となりました。今回は、その様子を紹介します。
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家畜に大量に使われるコリスチン、その対策は?
2017/12/11
薬剤耐性(AMR)の取材をしていると、「医療だけでなく、畜水産分野での抗菌薬の適正使用が求められる」との声をよく聞く。ワンヘルス(One Health)といわれるもので、人の健康を守るためには医学・獣医学の横断的な連携が必須との考えだ。
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インタビュー◎国立国際医療研究センター病院・具芳明氏に聞く
「抗菌薬を飲み切らなかった」患者が37%も
抗菌薬意識調査2017から見えてくるもの
2017/11/22
処方された抗菌薬を飲み切らなかったことがある人は37%??。国立国際医療研究センター病院AMR臨床リファレンスセンターが行った「抗菌薬意識調査2017」で明らかになった数字だ。同センターの情報・教育支援室長を務める具芳明氏は、臨床医の立場からすると「この数字は多い」と受け止める。意識…
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世界抗菌薬啓発週間に合わせてAMR対策の第一人者Davies氏来日
AMR啓発活動、映画やシンポジウムが続々
2017/11/14
薬剤耐性(AMR)対策の重要性の周知を目的とした「世界抗菌薬啓発週間」(期間は11月13日から19日)が始まった。これは世界保健機関(WHO)が提唱したもので、2015年から毎年11月に行われている。国内でも世界抗菌薬啓発週間に合わせる形で、国際シンポジウムの開催、映画や動画の公開などの啓発活…
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東北感染症危機管理ネットワークの実践
「キッズかんせんセミナー」が必要なわけ
「手洗いはとても大切だと思いました」
2017/10/25
東北感染症危機管理ネットワークがソーシャルネットワークで挑む感染症対策は、政府が掲げる薬剤耐性(AMR)対策アクションプランの推進力にもなるはずです。連載の第1回目ではまず、私たちの活動の1つである、子どもたちへのアプローチについてお話したいと思います。
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医師898人に聞く「高齢者施設における感染症の現状」
施設内流行多いのはインフルに次いで耐性菌
2017/10/12
日経メディカル Online医師読者を対象としたアンケート調査から、高齢者施設ではインフルエンザに次ぎ、薬剤耐性菌による施設内流行が多い現状が明らかになった。厚生労働省は今年6月、薬剤耐性(AMR)対策アクションプランを策定し、抗菌薬の適正使用を推進しているが、高齢者施設における対策の…
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国民に向けた啓発活動としてポスター・リーフレットを作成
厚労省、薬剤耐性対策の啓発にガンダムを起用
2017/10/ 2
厚生労働省は9月29日、薬剤耐性(AMR)対策の国民向け啓発活動に「機動戦士ガンダム」を起用したと発表した。これは、厚労省が国立国際医療研究センター病院AMR臨床リファレンスセンターに委託した事業の一環として行われたもの。厚労省は今年9月から国民へ向けたAMR対策の普及啓発活動を行なって…
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薬剤耐性問題は患者向けの啓発こそ重要
2017/ 9/25
「かぜやインフルエンザに抗生物質は効果的だ」。この一文に対し、多くの読者は「正しい」とは回答しないだろう。しかし、医療従事者ではない、一般の人々ではどうだろうか。国立国際医療研究センターは「国民の薬剤耐性に関する意識についての研究」の報告書を公開した。これは、2016年度の厚生労…